2024年が始まって間もなく1カ月が経とうとしています。
今年から新NISAが始まり、積極的に取り組む方も増えたのではないでしょうか。
「運用には目的が重要です」と普段からよくお伝えしているのですが、色々な方に投資する目的を聞いてみると、「老後が心配で…」という声が最も多いような気がします。
老後の収入の軸となる年金ですが、それだけで大丈夫なのかと不安を抱いている方も多いのが現状のようです。
そこで今回は、いま年金を受け取っている60歳~89歳の「厚生年金」や「国民年金」の受給額について、厚生労働省の最新資料で確認していきます。
1. 厚生年金&国民年金の仕組みをおさらい
公的年金は、日本に住む20歳~60歳未満の全ての人が原則として加入する「国民年金」と、これに上乗せする形で会社員や公務員などが加入する「厚生年金」の2階建ての構造となっています。
1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律(毎年度見直しあり)
- 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる
1.2 厚生年金(2階部分)
- 公務員や会社員などが加入する
- 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
- 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる
上記のとおり、国民年金と厚生年金は、加入対象者や保険料・年金額の決定方法が異なります。
「国民年金のみ」の場合と「国民年金+厚生年金」では、老後の収入の軸となる老齢年金額に大きな違いがありますので、現役時代の早い段階でご自身が加入する年金やその仕組を理解しておくと良いでしょう。