買い物に出かけると物価高の影響にため息をつく…そんな日々がはじまってから2年以上経ちました。
年金生活となれば年金と貯蓄で生活しなければならないため、より物価高への不安は高まるでしょう。
少し前には老後2000万円問題が話題となりましたが、物価高の今となるとそれ以上必要だと考える方もいると思います。
今回は60歳代・二人以上世帯の貯蓄額とともに、株式会社ライボの調査機関『Job総研』はが60人の社会人男女を対象に行った「2024年 老後資金の意識調査」(2024年1月29日公表)よりみんなの考える老後資金についてみていきます。
1. 【60歳代・二人以上世帯】平均貯蓄額は2000万円以下。中央値はいくら?
まずは金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より、60歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【60歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1819万円
- 中央値:700万円
60歳代の貯蓄額をみると、平均は1819万円でした。老後2000万円には届かず、当時話題となった一因もわかります。
より実態に近い中央値をみると700万円となっています。
実際には貯蓄1000万円に達成しないという世帯も多いよう。それだけ老後資金をまとめて貯めることは難しいとわかります。
2. 【老後資金】不安ないのは平均4000万円超に
株式会社ライボの調査機関『Job総研』はが60人の社会人男女を対象に行った「2024年 老後資金の意識調査」では、不安がなくなる老後資金の額を聞いています。
それによると平均額は4040.3万円、中央値は2500万円となりました。
2024年度の年金額は2.7%増額となっていますが、マクロ経済スライドなどの調整により、物価高ほどは上がっていません。
物価高の席雪が不透明な中では、2000万円以上ないと不安と感じる方も多いのでしょう。