2024年1月19日、総務省統計局が発表した「2020年基準 消費者物価指数 全国 2023年(令和5年)12月分」によると、2023年12月の生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は105.9で、前年同月比3.7%の上昇となりました。
物価上昇が続く中ではありますが、迫りくる老後に向けて「準備=貯蓄」を進めていかなければいけません。
貯蓄計画を立てる際に、目安となるのが自分と同年代の貯蓄額です。
また、「みんな手取り収入からどれくらい貯蓄しているの?」と気になる方もいるでしょう。
今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、60歳代・二人以上世帯の貯蓄額をみていきます。
1. 【60歳代・二人以上世帯】貯蓄ゼロ(非保有)は何パーセントか
60歳代・二人以上世帯で「貯蓄ゼロ(非保有)」を達成している人はどれくらいいるのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より、60歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【60歳代・二人以上世帯】の貯蓄ゼロ(非保有)の割合
20.8%
1.2 【60歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1819万円
- 中央値:700万円
貯蓄ゼロ(非保有)の割合は約2割、平均は1819万円、中央値は700万円となりました。
60歳代のデータですので、これからまとまった退職金を受け取り貯蓄額が一気に増える世帯もあるかもしれません。
2. 【60歳代・二人以上世帯】手取り収入からの貯蓄割合は何パーセントか
では、みなさん収入から何パーセント貯蓄しているのでしょうか。
同資料より、年間手取り収入(臨時収入含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯のみ)を確認します。
2.1 年間手取り収入からの貯蓄割合
- 平均:11.0%
- 5%未満:4.1%
- 5〜10%未満:11.2%
- 10〜15%未満:19.9%
- 15〜20%未満:3.2%
- 20〜25%未満:8.4%
- 25〜30%未満:1.6%
- 30〜35%未満:6.3%
- 35%以上:6.9%
- 貯蓄しなかった:38.3%
60歳代・二人以上世帯のうち、手取り収入から「貯蓄しなかった」と回答した世帯は38.3%と最多でした。
次に「10〜15%未満」で19.9%、平均は11%でした。
すでに年金暮らしが始まっている世帯もあるでしょう。年金収入は個人差があるものですが、貯蓄に回せるほどの年金を受け取る世帯は多くないと考えられます。