4. 【2024年度の年金額】2.7%増。国民年金と厚生年金はいくらか
厚生年金と国民年金の平均をみてきましたが、年金額は毎年度改定されます。
2024(令和6年度)の年金額例を見てみましょう。
4.1 令和6年度の年金額の例(国民年金と厚生年金):月額(前年度比)
- 国民年金(満額):6万8000円(+1750円)
- 昭和31年4月1日以前生まれの方は月額 6万7808 円(+1758 円)
- 厚生年金※:23万483円(+6001円)
※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合、受け取り始める「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」。
上記のように、物価高による影響で2024年度は年金額が増額となっています。
ただし、少子高齢化の日本においては、今後年金額が減る可能性も考えられるでしょう。
5. 70歳代以降の老後生活も想定した対策を
今回は70代、80代の年金受給額を確認してきました。
冒頭にもお伝えした通り70代が考える「老後の最低生活費」は28万円ということですが、やはり年金収入だけでこれらをまかなうのは難しそうです。
そもそも、厚生年金や国民年金だけで暮らしている高齢者は少数派です。
将来年金だけで生活するのは難しければ、現役時代にどれだけ資産を築けるのかがポイントとなります。現役時代には収入もあり、時間もあります。
現役時代は結婚や子育てなどで忙しい方も多く、老後のことなど考える余裕がないかもしれません。しかし70代、80代になってから慌てても手遅れになる可能性があります。自身の老後生活は自分で守れるように今からご準備を始めてみてはいかがでしょうか。
今は「超低金利時代」。
銀行預金だけでなく、iDeCoやNISAなどの非課税制度やその他の資産運用、あるいは保険なども上手に活用しながら、徐々に老後の準備を始めていきたいですね。
参考資料
山本 大樹