近年、定年年齢の引き上げや定年制度廃止の動きが見られますが、70代になると、本格的に年金生活を始める方が多いです。
しかし、厚生年金や国民年金といった公的年金だけで生活できるのか、不安に感じている方も多いと思います。
多くの世帯はこれまで築いてきた資産を取り崩しながら生活をする方が多いです。では実際にいくら受け取れるのか確認すると具体的に老後生活のイメージができるかもしれません。
そこで今回は70代、80代の公的年金の受給額を確認していきたいと思います。
ちなみに金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」によると、"老後のひと月当たり最低予想生活費"が、70歳代で28万円となりました。
では早速受給額について確認していきましょう。
1. 「国民年金と厚生年金」の仕組み
まずは日本の公的年金の仕組みを確認しましょう。
1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律
- 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる
1.2 厚生年金(2階部分)
- 公務員やサラリーマンなどが加入する
- 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
- 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる
日本の公的年金は国民年金と厚生年金の2階建てになっています。
現役時代の働き方によって加入していた年金により、将来受給する年金が異なります。