60歳代ひとり世帯「貯蓄保有世帯のみ」の中央値は1000万円以上に

同調査より、「金融資産保有世帯のみ」の平均と中央値を見てみましょう。

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」を元にLIMO編集部作成

60歳代・ひとり世帯の貯蓄の平均・中央値(金融資産保有世帯のみ)

  • 平均:2645万円
  • 中央値1180万円

平均は2500万円を超え、中央値も1000万円以上となりました。

最も多いのは「3000万円以上」で4人に1人となっています。一方で次に「100万円未満」が12.3%と多く、貯蓄の二極化がうかがえます。

65歳以上・リタイア世帯「ひとりの月の生活費」はいくらか。老後の支出を考える

老後資金については、支出部分を確認しておくことも重要です。

まず月の生活費について、総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2021年(令和3年)平均結果の概要」より、65歳以上の単身無職世帯の家計を確認します。

出所:総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2021年(令和3年)平均結果の概要」

65歳以上・リタイア世帯「ひとりの月の生活費」

消費支出:13万2476円
消費支出の内訳

  • 食料:3万6322円
  • 住居:1万3090円
  • 光熱・水道:1万2610円
  • 交通・通信:1万2213円
  • 保健医療:8429円など

非消費支出(社会保険料や税金など):1万2271円
非消費支出内訳

  • 直接税:6056円
  • 社会保険料:6158円

合計14万4747円

平均では14万円台でした。

しかし持ち家が想定された金額ですし、交通費など個人差が大きいものですから、まずはご自身の月の生活費を計算してみましょう。

その他に老後に考えられる支出は、趣味や旅行費用、身内や友人との付き合い、リフォーム費用、車の買い替え(保有している場合)、病気や介護の際の費用などです。

可能であれば早い段階から家賃や交通費、通信費といった固定費については抑える工夫をするといいでしょう。