LIMOが2023年01月にお届けした記事から、注目の記事をピックアップして再掲載します。
(初掲載*2023年01月9日)
2022年12月26日に公表された厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、最新の国民年金と厚生年金の平均月額は以下の通りでした。
国民(基礎)年金の平均年金月額(令和3年度)
- 5万6368円
厚生年金の平均年金月額(令和3年度)
- 14万3965円
国民年金で5万円台、厚生年金で6万円台となっており、単身世帯の場合は年金のみで生活するのは厳しい方が多いでしょう。
セカンドライフをひとりで過ごす楽しみもあれば、年齢を重ねるにつれ病気や介護への不安は増します。
今回はひとりの老後を迎える方に向けて、60歳代でひとり世帯の貯蓄や生活費をご紹介します。
60歳代「ひとりの老後」貯蓄の平均・中央値はいくら?
老後生活の柱となるのは「年金と貯蓄」です。
先ほど年金の平均受給月額を確認しましたが、加入している年金や加入状況により個人差が大きいもの。
少子高齢化により年金への不安が叫ばれていますが、生涯受給できる点はメリットです。
ただ国民年金のみの方や、厚生年金でも受給額によっては「公的年金以外の備え」が重要となるでしょう。
では、60歳代ひとり世帯の方はどれくらい貯蓄を保有しているのでしょうか。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」によれば、60代ひとり世帯の平均貯蓄額は以下の通り。
60歳代・ひとり世帯の貯蓄の平均・中央値(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 平均:1860万円
- 中央値:460万円
60歳代・ひとり世帯のより実態に近い中央値は460万円でした。
貯蓄分布を見ると貯蓄ゼロが約3割という結果になっており、また全体の約半数が500万円未満です。
60歳代では約半数が働いており、仕事による収入も見込める年代です。ただいつまで働けるかわからない不安もあるでしょう。