5. 新NISAで教育費を貯めるときの注意点と対処法
新NISAで教育資金を準備する場合、最終的に受け取れる金額(満期保険金)が確定している学資保険と違って、最終積立額は投資が終了するまでわかりません。
場合によっては、元本を割り込むこともあります。
価格変動などの投資リスクがあることは常に念頭に置いておく必要があります。
そこで、上記の注意点を理解した上で、投資リスクに対処する方法をお伝えします。
5.1 早めに現金化しておく
大学の入学金などを納める時期に、金融危機が起きて株価が暴落していたら、売却することで大きな損失が出てしまいます。
そうしたケースを避けるためには、資金が必要になる半年~1年前に売却して現金化しておくといいでしょう。
5.2 NISA以外でも資金を作っておく
早めに現金化をしておこうと思っても、その時点ですでに値下がりしていることもあるでしょう。
要は、「値下がりしているときに売却せざるを得ない」という状況を作らないことです。
そのためには、NISA以外でも教育資金を準備しておくのがベストです。
NISAと学資保険、NISAと定期預金など、二本立てにすることで、リスクを減らすことができます。
6. 教育費の準備は早めにスタート
新NISAは、非課税保有期間が無期限になったことで、長期の資産形成がしやすくなりました。
長期間運用すれば複利効果によって、資産を大きく増やすことが期待できます。
そのため、積立は早くから始めて長く続けることが大事です。
児童手当を積み立てるだけでも15年間で約200万円になり、年利3%で運用できれば250万円~270万円程度になります。
これだけで私立大学の初年度の納付金を賄える可能性があります。
積立額は途中で変更がきくので、まずは無理のない範囲で始めてみてはいかがでしょうか。
効率よく教育費を貯めるために、新NISAを上手に活用しましょう。
参考資料
石倉 博子