2. 厚生年金の平均月額はいくら?
厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、令和4年度の厚生年金の平均受給額は「14万3973円」となっています。(※厚生年金の年金額には国民年金が含まれます)
平均月額を年収に換算すると、厚生年金受給者の場合1年間で受け取れる金額は約173万円となります。
国税庁の「令和4年分 民間給与実態調査」によると、日本の平均年収は458万円で、老後の年収は現役時代の約1/3になっていることがわかります。
老後は現役時代の収入よりも大幅に減少するケースが多いですが、中には厚生年金を「月額20万円以上」受け取っている人も存在します。
では現在、厚生年金「月額20万円以上」を受け取っている人は、どのくらい日本にいるのでしょうか。
次章で詳しく紹介していきます。
3. 厚生年金「月額20万円以上」の受給割合は?
厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の月額階級別の受給者数は下記のとおりです(一覧表参照)。
上記のうち、厚生年金「月額20万円以上」を受け取っている人とその割合は下記のとおりです。
- 全体:236万2838人(14.77%)
- 男性:230万765人(21.7%)
- 女性:6万2073人(1.15%)
月額20万円以上の受給者数は全体で236万2838人となっており、全体の約1割程度となっています。
また、男女別における月額20万円以上の達成割合をみると、男女間で大きな差が生じていることがわかります。
男女差が顕著にあらわれている背景として、現在シニア世代の人たちが現役であった頃は、女性は結婚や出産を機に家庭に入ることが一般的でした。
また、女性の職種が限定的であり、給与や昇給もあまり期待できなかったことが、厚生年金の受給額に影響が出ているのだとうかがえます。
とはいえ、全体でみてもほとんどの人が月額20万円に到達しておらず、厚生年金として月額20万円以上を受け取れるのは、ほんの一握りであることがみてとれます。