2. 国民年金と厚生年金「保険料と受給額」の実態
国民年金と厚生年金は、いくら支払っていくら受給できるのでしょうか。
現在の実態について見ていきましょう。
2.1 国民年金の「年金保険料」と「老後の受給額」
国民年金の保険料は一律で1万6250円(2023年度)です。老後に受け取る年金額は、保険料の納付期間により決定します。
2023年度の国民年金の満額は月額6万6250円(年額79万5000円/67歳以下の場合)です。
これは現役時代にどれほど稼いでいたパワーカップルでも同じです。
老後、リタイヤするのであれば年金を補うための資産を準備しておく必要があるでしょう。
2.2 厚生年金の「年金保険料」と「老後の受給額」
厚生年金の年金保険料は、収入によって決まります。
具体的には4~6月の給与をもとに算出した「標準報酬月額」で決まる年金保険料と、賞与にかかる年金保険料をそれぞれ納付します。
ボーナスからも天引きされているため、一度給与明細等で確認してみるといいでしょう。
一方、老後に受け取れる厚生年金の受給額は、納付済の保険料や年金加入期間によって決定します。
つまり、「多く稼いだ人」「長く働いた人」は受給額が多くなるといえるため、パワーカップルであれば高い年金が期待できます。
ただし、厚生年金保険料を算出する際の等級には上限があります。一定以上になると頭打ちになるため、例えば年収2000万円の人と1億円の人では、年金受給額がほぼ変わらないことになります。
執筆者
千葉工業大学卒業後、株式会社LOFTに入社、その後東京海上日動あんしん生命保険に入社し、4年間保険営業を経験。現在は個人向け資産運用のコンサルティング業務を行う。幅広い世代への資産運用のアドバイスにおいて、バランスを考えた提案が強み。一種外務員資格(証券外務員一種)を保有。
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)