明確な定義はないものの、夫婦でおよそ1400万円以上の収入がある世帯ことを、パワーカップルと呼びます。
世帯で1400万円もの収入があれば、かなりのゆとりがあって優雅な生活を送っているのではと思う方もいらっしゃるかと思います。
しかし、1400万円といっても収入形態は各世帯によって異なり、夫婦どちらかの収入だけが高いケースや、半々のケースもあるでしょう。
老後の生活となると、大半の方が年金だけの収入になります。パワーカップルであっても、年金だけの収入で今と同じ生活ができるかどうか正直難しいところです。
そこで、老後に受け取る年金はいくらくらいなのか見ていきながら、対策を考えていきましょう。
1. 国民年金?厚生年金?どちらの年金に加入しているか
日本の公的年金は「国民年金」と「厚生年金」の「2階建て」となっています。
1階部分に位置する「国民年金」は基礎年金とも呼ばれ、日本に住む20~60歳未満の全ての人が加入します。
40年間保険料の未納がなければ、受給開始時点で決められた満額の老齢基礎年金を受給でき、未納や免除期間があればその分が差し引かれる仕組みとなっています。
一方、2階部分に位置する「厚生年金」は、会社員や公務員など厚生年金保険に加入していた方が対象となります。
厚生年金への加入期間や年収によって、老齢厚生年金の受給額が決まります。
後述しますが、このような構造上、一口に「パワーカップル」といっても「厚生年金に加入しているかどうか」で年金額に大きな差が出ることが予想されます。