2024年1月12日、お笑いコンビ・霜降り明星の粗品さんが自身のYou Tubeチャンネル「粗品のロケ」を更新。
競馬で的中した2400万円超の全額寄付と、それにかかる税金について語りました。
記事中では、的中馬券にかかる税金の計算方法について解説します。
1. 2400万円超の払い戻しにかかる税金は700万円弱
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出所:gabriel12/shutterstock.com
1月6日に中山競馬場で行われた4レース(メイクデビュー中山)で、2412万3700円を的中させ、全額寄付をした粗品さん。この日は11レース213万円分の馬券を購入し、的中したレースは1つ。
投資額の約10倍の払い戻しを獲得した粗品さんですが、「(的中した2400万円超は)課税対象なんですよね」と説明。
的中金額にかかる税金について粗品さんは、「顧問税理士に聞きました。大体、700万円弱」と衝撃的な告白をしました。
2. 競馬の利益にかかる税金の計算方法
ここからは競馬で利益を得た場合にかかる税金について解説します。
競馬に限らず、競輪や競艇などの公営ギャンブルによって得た利益は、一時所得として扱われます。
一時所得とは、公営ギャンブルの払戻金やクイズの賞金・懸賞金などの臨時収入のことで、年間50万円を超えると課税対象になります。
2.1 一時所得の計算方法
一時所得の計算方法は、以下のとおりです。
総収入金額-収入を得るために支出した金額(注)-特別控除額(50万円)= 一時所得の金額
(注)その収入を生じた行為をするため、または、その収入を生じた原因の発生に伴い、直接要した金額に限る。
粗品さんが的中した馬券で計算してみると…2412万3700円-1000円-50万円=2362万2700円(一時所得の金額)。一時所得は、その金額の2分の1に相当する金額を給与所得などの他の所得と合算して総所得金額を求めます。
つまり、上記のケースの場合は、2362万2700円の2分の1である1181万1350円が、給与など他の所得と合算されて税金を計算します。粗品さんの場合は、その金額が700万円弱になるそうです。
3. 213万円分の馬券を購入したのに、経費と認められるのは1000円
ここで問題となるのは、現在の税制について。
粗品さんは1月6日の競馬開催で213万円分購入。的中したレースだけで見ても11万2000円分購入していますが、経費として認められるのは1000円のみ。
1つのレースで3連単112通り購入しているので、外れた111通りの組み合わせも存在。しかし、2412万3700円になったのは1000円分の馬券なので、経費と認められるのは1000円のみとなります。
4. 競馬で利益を得ているのに損をすることも
仮にですが、3連単100通り×1万円=100万円を購入し、払い戻しが150万円だったとすると…。
普通に考えれば50万円のプラスになりますが、控除額が年間50万円を超えている場合は、150万円-1万円=149万円×1/2となり、74万5000円を給与など他の所得と合算して税金を計算します。100万円分購入して50万円分の利益を出したのに、マイナスということもあり得るのです。
基本的にハズレ馬券は経費にならないので、年間収支がマイナスだとしても、税金がかかるケースもあるので注意が必要です。
5. 競馬は2重課税になっている?
そもそも、JRAの競馬レースによる控除率は約25%。100円の馬券のうち、約75円はお客への払戻金に充てられ、残り25円が控除されています。
この約25円のうち、10円が国庫に納付。残り15円がJRAの運営に充てられ、これにより各事業年度において利益が生じた場合には、その額の2分の1がさらに国庫に納付されます。
投票額の10%+各事業年度の利益の1/2が国庫に納付されるため、2重課税になるのではとの見方があるのも事実。
勝馬投票法ごとの払戻率は、単勝80%、複勝80%、枠連77.5%、馬連77.5%、ワイド77.5%、馬単75%、3連複77.5%、3連単72.5%、WIN5 70%です。
6. 当たれば当たるほど損することも
競馬における税金問題はたびたび注目されます。
2022年6月には、お笑いトリオ・インスタントジョンソンのじゃいさんが、競馬の払い戻し金に対して、税務署から数千万円を追徴課税されたことでも話題になりました。
ウマ娘効果などで売上が伸びている競馬ですが、現在のルールではかければかけるほど損するなんてことも考えられます。
参考資料
小野田 裕太