老後資金を準備するためにはさまざまな方法がありますが、60歳以降も働き、厚生年金に加入するのもひとつの方法です。現在、専業主婦などで仕事をしていない方なども、年金を受給するまで働くことで厚生年金受給額を増やせます。
では例えば、45歳の専業主婦の方が60歳まで月収15万円を稼いだ場合、年金はどのくらい増えるのでしょうか。実際にシミュレーションしてみます。
また、厚生年金に加入できる条件についても解説しますので、併せて確認していきましょう。
1. 厚生年金に加入できる条件とは
日本の公的年金制度は2階建てとなっており、1階部分は20歳以上60歳未満のすべての国民が加入する国民年金(基礎年金)、2階部分は会社員や公務員などが加入する厚生年金となっています。
厚生年金が適用されている事業所に常時雇用されている70歳未満の方は、必ず厚生年金に加入します。また、パートやアルバイトの方も、以下の条件に該当する場合は加入対象となります。
- 70歳未満である
- 1週間の所定労働時間や1ヵ月の所定労働日数が一般社員の4分の3以上ある
ただし、上記2つ目の所定労働時間・日数が4分の3未満であっても、以下の要件をすべて満たす方は加入対象になります。
- 週の所定労働時間が20時間以上ある
- 月額賃金が8万8000円以上である
- 学生でない
- 勤務先が特定適用事業所(※)または任意特定適用事業所に該当する
※特定適用事業所とは、1年のうち6ヵ月間以上、厚生年金保険の被保険者の総数が101人以上と見込まれる企業のこと。2024年(令和6年)10月からは、被保険者数が51人以上の企業も対象になる予定。