3月に入り、卒業式の喧騒や新生活への準備で、街全体がそわそわとした空気に包まれる季節となりました。3月は年度末ということもあり、家計にとっても1年の「総決算」を行う大切なタイミングです。
特に40〜50歳代の皆さまにとっては、お子さんの進学費用や住宅ローンの返済が重なる一方で、定年退職という文字が現実味を帯びてくる、人生で最もお金が動く「激動の時期」ではないでしょうか。
日々の生活の中で物価高の影響を感じる機会が多い今、「老後資金は足りているのか」「周りはどの程度貯蓄しているのか」といった不安を抱える人も少なくないでしょう。
今回は公的データをもとに、40〜50歳代の貯蓄額を単身世帯と二人以上世帯に分けて解説します。
年金生活を送るシニア世帯のリアルな家計事情についてもあわせて紹介するため、ぜひ参考にしてください。
1. 【年代別】単身世帯の貯蓄はいくら?平均と中央値をチェック
まずはJ-FLEC(金融経済教育推進機構)の「2025年家計の金融行動に関する世論調査」をもとに、単身世帯の貯蓄事情を確認しましょう。
40歳代・50歳代の単身世帯|貯蓄額の平均と中央値
〈40歳代単身世帯の貯蓄額〉
- 平均:859万円
- 中央値:100万円
〈50歳代単身世帯の貯蓄額〉
- 平均:999万円
- 中央値:120万円
40歳代・50歳代の貯蓄額は、平均と中央値に大きな乖離があります。
細かな分布に注目すると、40歳代・50歳代のどちらにおいても、全体の30%以上の人が金融資産を保有していないと回答しています。
また、貯蓄額が100万円未満の人は40歳代で15.1%、50歳代で10.1%にのぼりました。
一方で、貯蓄額が3000万円以上であると回答した人は、40歳代・50歳代ともに約10%となっています。
データからも読み取れるように、平均は高額な貯蓄を保有している一部の層によって押し上げられる傾向があるため、あくまでも目安として捉えておきましょう。
次に、老後生活をより具体的にイメージするための参考として、60〜70歳代の単身世帯のデータを確認します。
1.1 60歳代・70歳代の単身世帯|貯蓄額の平均と中央値
〈60歳代単身世帯の貯蓄額〉
- 平均:1364万円
- 中央値:300万円
〈70歳代単身世帯の貯蓄額〉
- 平均:1489万円
- 中央値:500万円
60〜70歳代の貯蓄額は、退職金や相続資産によって平均・中央値がともに押し上げられていると考えられます。
しかし、それぞれの数値の乖離から、シニア世帯の貯蓄事情にもやはり個人差があることがうかがえるでしょう。
