国民年金や厚生年金を受給中の方は、「ほかの人は月額いくらもらっているんだろう」と気になる方もいるでしょう。また、これから年金受給を開始する方は、「実際に今どの位もらえているんだろう」と知りたい方もいるでしょう。
老後の生活費をまかなうのは主に年金収入となる世帯が多いため、月額いくらもらえるのかを知るのは大切なことです。ご自身が受給する(している)金額は平均と比べて高いのか低いのか、この記事で確認していきましょう。
また、年金を増やす方法についても紹介しますので、併せて参考にしてください。
1. 国民年金と厚生年金の平均受給額
国民年金と厚生年金の平均受給額はどのくらいなのか、厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和4年度)」を元に見ていきましょう。
1.1 厚生年金は平均約14万5000円
厚生年金の平均受給額は、2022年度(令和4年度)において14万4982円です。この金額には国民年金も含まれています。参考までに、過去5年間の平均受給額の推移を見てみましょう。
過去5年間では年度ごとに数百円の差がありますが、概ね14万5000円〜6000円程度の受給額となっています。
ただし、このデータは厚生年金受有者全体の平均受給額であり、男女別では約6万円の差が生じています。
男性の平均受給額は16万3875円、女性は10万4878円です。このような差が生じている原因として、厚生年金は現役時代の年収や厚生年金保険の加入年数により受給額が異なることが挙げられます。
厚生年金の受給額は、年収が高いほど、また、勤続年数が長いほど高額になります。女性は出産や子育て、介護などで退職や休職をするケースが多いことから、年収や勤続年数が男性よりも少なくなり、受給額も男性より少額になることが考えられます。
厚生年金の受給額は、お住まいの地域によっても異なります。いくつかの都道府県を挙げて比較してみましょう。
都道府県により差が生じるのは、都道府県ごとに平均収入が異なることが理由のひとつと考えられます。都市部ほど平均収入が高い傾向があるため、厚生年金の受給額も高額になっているといえるでしょう。