2024年から始まった新しいNISAはどのような制度なのでしょうか。
日銀が2023年12月20日に調査した「資金循環統計」によれば、2023年9月時点の個人金融資産の合計は2121兆円。
過去最高額となった背景には、株価の値上がりによる資産残高が増えた点と、NISAの制度が拡充したことによる投資ニーズの高まりが関係しています。
今回は、2024年から制度が拡充した新しいNISA(新NISA)について解説します。
つみたて投資枠と成長投資枠の違いやそれぞれに合わせた選び方を見ていきましょう。
1. 新NISAの制度概要
2024年からスタートした新NISAと、2023年までの旧NISAがどのように違うのか確認します。新NISAの概要は、下の一覧表を参考にしてください。
拡充した主な点は、以下の3点です。
- 非課税保有期間の無期限化
- つみたて投資枠と成長投資枠が併用可能
- 年間投資枠の拡大
それぞれ確認しましょう。
1.1 非課税保有期間の無期限化
新NISAは、非課税で保有できる期間が無期限化となり、長期で資産を保有できるようになりました。
資産を長く保有すると、複利によるリターンの効果が高まるほか、収益率が安定する期待が持てます。
これまでは、一般NISAは5年間、つみたてNISAは20年間でした。今までより長く資産を保有できるので、複利効果や収益の安定性が見込める点がメリットといえるでしょう。
1.2 年間投資枠の拡大
年間投資枠がこれまでより増えた点も主な改正点です。
2023年までのNISAは、一般NISAが年間で120万円、つみたてNISAは年間40万円でした。
2024年から、つみたて投資枠で年間120万円、成長投資枠で年間240万円の投資ができます。
投資できる額が大幅に増えた点もメリットといえるでしょう。
1.3 つみたて投資枠と成長投資枠が併用可能
新NISAは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」を併用して利用できます。
これまでは、つみたてNISAと一般NISAの投資枠のどちらかしか活用できませんでした。
今回の新NISAから併用できるので、幅広い商品に投資できるようになったといえるでしょう。
どちらの枠も限度額まで使った場合、年間の投資上限額は360万円になります。
2. つみたて投資枠と成長投資枠の特徴
つみたて投資枠と成長投資枠の特徴や、投資枠の違いについて、それぞれ確認しましょう。
2.1 つみたて投資枠
つみたて投資枠で利用できる商品は「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」に限定されています。
資産や通貨を分散して投資できる商品で、投資におけるリスクをできるだけ排除した商品が並びます。
そのため、つみたて投資枠は初心者でも中長期で投資すれば、安定した収益性を得やすい商品で構成されています。
2.2 成長投資枠
成長投資枠は、上場株式や投資信託などが投資できる対象商品です。
つみたて投資枠では購入できない投資信託も、成長投資枠では投資可能です。
以上から、つみたて投資枠では購入できない商品が、成長投資枠にある点が主な違いです。
ただ、成長投資枠はつみたて投資枠で利用できる商品と同じものが投資できる点は押さえておきましょう。
3. 新NISA「成長投資枠」の活用パターン3選
新NISAでは、つみたて投資枠は投資信託しか選べません。一方、成長投資枠は個別株や投資信託といった投資できる商品が幅広いです。
成長投資枠をどのように活用するのか、パターン別に解説します。
3.1 パターン1:つみたて投資枠と同じ商品に投資
つみたて投資枠と同じ投資信託の商品を、成長投資枠で活用する方法があります。
成長投資枠で投資できる商品には、つみたて投資枠で投資できる商品があるので、それぞれの枠で同じ商品に投資することも可能です。
そのため、成長投資枠もつみたて投資枠と同じ商品とを積み立てて、それぞれの枠から安定してリターンを得られる可能性が高いです。
投資を初めてする初心者の人や、安定した資産形成をしたい人におすすめの手法といえるでしょう。
3.2 パターン2:つみたて投資枠では準備できない投資信託に投資
つみたて投資枠で購入できなかった投資信託を準備する方法もあります。
つみたて投資枠で選んだ商品より、リスクは高いですが高いリターンが見込める商品を選んで、リスクを分散させると良いでしょう。
3.3 パターン3:配当金がもらえる株式に投資
配当金がもらえる個別株への投資をする方法もあります。
つみたて投資枠で、将来の資産形成を実施しながら、成長投資枠で企業の株式に投資して、配当金が得られる仕組みづくりが可能です。
配当金を得ながら投資したい人にとっては、成長投資枠を活用すると良いでしょう。
4. 新NISAの積極的な活用を
新NISAの概要や枠の活用方法について解説しました。
投資は自己判断ですが、収益に課税されない新NISAは、先々の資産形成を目的として早くから活用すると良いでしょう。
つみたて投資枠を活用しつつ、成長投資枠はリスク許容度や意向に合わせてどのように活用するか検討してみてください。


