3. 親の年金が少ない場合はどうする?
年金収入が極端に少ない場合には、以下のような給付金や支援制度があります。
- 年金生活者支援給付金(2023年度の基準額は5140円)
- 生活困窮者自立支援制度
- 生活保護
上記は一例であり、この他にもさまざまな福祉制度があります。
また、自治体が独自で行う支援策などもありますので確認してみると良いでしょう。
4. 私的年金で老後に備える
今回は、年金額が少なくなる背景や理由について詳しく見てきました。
年金額が少なくなる背景には、年金の受給資格期間が短いことや、年金の不整合記録問題などがありました。
しかし、最近は現役時代にしっかり年金を納めてきた方でも物価高や年金受給額の減少等を理由に「年金だけでは生活が厳しい」と訴える方も少なくありません。
そのため、公的年金だけに老後を頼るのではなく「iDeCo」や「NISA」、「個人年金」などを活用して、老後に備えるための私的年金を準備する方も非常に多くなってきました。
私たち現役世代も、「現役時代に年金をちゃんと納めていたのに受け取れる年金が少なくて生活が大変!」という状況にならないために、今のうちから私的年金をつくる準備を始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「合算対象期間」
- 日本年金機構「3号不整合記録問題とは何ですか。」
- 厚生労働省「[年金制度の仕組みと考え方]第3 公的年金制度の体系(年金給付)」
- 厚生労働省「福祉・介護 制度の紹介」
鶴田 綾