3.3 フリーランスの苦しいところ3:全て一人でやらないといけない
会社員は役割が決められていて、それ以外の仕事に手を付ける機会はあまりありません。
しかし、フリーランスは営業、技術、経理、経営を自分一人でする必要があります。人を必要とする場合には、自分の収入から誰かを雇ったり、委託したりすることも検討しなければなりません。
幅広い知識や技術が必要になる点では、会社員よりも大変ですから注意が必要です。責任も会社員より重い場合が多いです。
また、フリーランスを辞めた人の中には、「全て一人でやらなければいけない」点が最もネックだったと語る人もいます。
人に見られていなければ仕事が捗らない人が一定数いるようで、納期に向けて自走していく自己管理が、思った以上に難しかったという意見もあります。
4. 内閣官房日本経済再生総合事務局「フリーランス実態調査結果」
内閣官房日本経済再生総合事務局が2020年5月に発表した調査結果では、フリーランスとして働く上での障壁として、以下が挙がりました。
- 収入が少ない・安定しない:59.0%
- 1人で仕事を行うので、他人とのネットワークを広げる機会が少ない:17.2%
- 仕事はなかなか見つからない:15.3%
- 仕事が原因で負傷した・疾病になった場合の補償がない:12.7%
- 就業時間や休日に関する規定がない:11.1%
- 規約条件があいまい・事前に明示されない:10.7%
- 社会的信用を得るのが難しく、フリーランスに対する偏見や誤解がある:10.7%
筆者の取材では、やりがいとして横のつながりに関する話題が多く挙がりました。SNSを使ったコミュニケーションやフリーランス用のイベント等に参加している人もいる一方で、ネットワークを広げる悩みを抱えている人もいるようです。
フットワークの軽さやコミュニケーション能力が問われていると考えられます。