2023年12月25日、厚生労働省年金局より「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」が公表されました。
資料によると2022年度末時点での公的年金被保険者数は6744万人にのぼり、前年度末に比べて14万人(0.2%)増加しています。
では、国民年金と厚生年金の最新の平均月額はいくらだったのでしょうか。
前年度からの推移とともに、最新データからリアルな年金支給額を見ていきましょう。
1. 国民年金は最新データでいくら支給されたか【一覧表】
それでは、実際に支給された国民年金の平均年金月額を見ていきましょう。
厚生労働省の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(最新データ)からご紹介します。
1.1 国民年金の支給額平均
〈全体〉平均年金月額:5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4426円
国民年金の支給額について、平均ベースでは男女でほとんど差がありません。受給額ごとの人数分布も見てみましょう。
1.2 国民年金の受給額【分布】
男女ともに、ボリュームゾーンは6万円~7万円未満です。
2. 厚生年金は最新データでいくら支給されたか【一覧表】
次は同資料を参考に、厚生年金の受給額を見ていきます。
2.1 厚生年金の支給額平均
〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
※国民年金の金額を含む
国民年金とは違い、平均に男女差が見られます。受給額ごとの分布もチェックしましょう。
2.2 厚生年金の受給額【分布】
一覧表からボリュームゾーンを比べてみても、男性が「17~18万円未満」なのに対して女性は「9~10万円未満」と、大きな差があります。
これは、現役時代の賃金や加入期間の男女差が年金額に響いたと考えられます。
働く女性が増えたため、収入差は徐々に解消されているという見方もあります。
ただし、出産や介護を期にキャリアダウンする女性が多いのも事実です。正社員ではなくパートとして家計を支えている方も多いでしょう。
年金の男女差がなくなくのは、まだまだ先になるのかもしれません。
3. 厚生年金は前年度から8円の増加。国民年金は?
前年度からの推移も確認しましょう。厚生労働省の「令和3年(2021)度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2021年度の年金支給額は次のとおりでした。
3.1 国民年金は前年より減少
〈全体〉平均年金月額:5万6368円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9013円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4346円
3.2 厚生年金は前年より微増
〈全体〉平均年金月額:14万3965円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3380円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4686円
※国民年金の金額を含む
2022年度にかけて、国民年金では52円の減少、厚生年金は8円の増加となりました。
年金は減少傾向が続いていましたが、2023年度は久しぶりのプラス改定でした。
しかし、相次ぐ物価上昇には追いつけない水準に抑えられているので、実質的には目減りとなります。今後もシニアの年金額には注目が集まります。
4. 国民年金と厚生年金のしくみをおさらい
ここまで国民年金と厚生年金の最新データを見ていきましたが、そもそも両者の違いがあいまいという方もいるでしょう。
ここで一度おさらいをします。
日本の年金制度では、1階部分が日本に住む20歳から60歳までのすべての人が加入する国民年金(老齢基礎年金)になりります。
そして2階部分は、会社員や公務員が上乗せして加入する厚生年金です。
いずれも年金保険料を納めることで、下記の年金を受け取ることができます。
- 自営業や専業主婦(主夫)など…国民年金(老齢基礎年金)のみ
- 会社員や公務員など…国民年金(老齢基礎年金)と老齢厚生年金
4.1 国民年金と厚生年金の保険料
国民年金の保険料は一律で、2023年度は月額1万6520円。こちらを40年間全納すれば、満額が受給できる仕組みです。
ちなみに2023年度の国民年金支給額の満額は、月額で6万6250円でした。
一方で厚生年金は、現役時代の賃金に応じて保険料が決まります。納めた保険料と加入期間によって受給額が変わるため、人によって年金額が異なります。
国民年金のように、受給額の満額という概念はありません。
自分自身のこれまでの加入実績は、一度ねんきん定期便やねんきんネットで確認しておきましょう。
5. 老後に向けた資産形成は自分次第
厚生労働省から公表された最新データを参考に、年金の平均支給額を眺めてきました。
毎年の年金額には増減があるため、注目が集まります。ただし、年金額があがっても物価上昇には追いつかない仕組みのため、注意が必要です。
年金だけで老後を過ごすのは難しくなる中、貯蓄や資産運用等で老後対策をすることも重要になります。
老後のための資産形成は、かけられる時間が多いほど有利になる傾向があります。
リスクを抑えるためにも、幅広く情報収集しつつ、将来のお金を増やしていきましょう。


