50歳代 単身世帯の貯蓄額
- 平均:1048万円
- 中央値:53万円
単身世帯の平均貯蓄額は40歳代が657万円、50歳代が1048万円で、中央値はともに53万円です。単身世帯でも平均貯蓄額と中央値に大きな差が生じています。
中央値を見ると貯蓄額が50万円前後の世帯が多いことが考えられ、実際に同調査によると、貯蓄なしの世帯が40歳代では35.8%、50歳代では39.6%を占めています。
つまり、2〜3世帯に1世帯は貯蓄なしというのが現状のようです。
まとめると、40歳代・50歳代の単身世帯の平均貯蓄額は650万円から1050万円ほどですが、実際には50万円程度の世帯が多いと考えられます。
また、貯蓄なしの世帯も35〜40%ほど占めており、二人以上世帯よりも貯蓄なしの世帯が多くなっています。
3. まとめにかえて
就職氷河期世代の方は卒業後の就職が希望通りにならなかったこともあり、現在の年収が満足のいく金額でないケースもあるでしょう。
また、貯蓄も順調にできず急にまとまった出費が必要なときに対応できない可能性もあるでしょう。
しかし、40歳代・50歳代からでも資産形成を始めるのに遅すぎることはありません。
二人以上世帯の方は子育てがひと段落つけば必要な資金も落ち着き、老後資金の準備にとりかかれるでしょう。
単身世帯の方も定年まで15年〜20年ほどあるので、さまざまな方法で老後資金の準備をすることは可能です。
銀行への預貯金のほか生命保険会社の個人年金保険、つみたてNISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)などの投資商品を利用して老後資金の準備にとりかかりましょう。
同時に、むだな支出を減らすなど生活費の見直しも効果的です。
参考資料
- 厚生労働省「就職氷河期世代の方々への支援のご案内」
- 国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」
木内 菜穂子