お坊さんが払う税額の例

たとえば社会保険料控除後の給与等の金額が35万6000円以上35万9000円未満で、扶養親族が2人という場合、源泉徴収される税額は7450円になります。

出所：国税庁「令和5年版宗教法人の税務」

当然、賞与を受け取った場合にも源泉徴収されます。他の会社員と同様、税負担があることがわかりますね。

一方、お坊さんに法衣等を支給（もしくは貸与）した場合は、それが宗教法人の業務遂行に必要であると認められる場合に限り、源泉徴収の対象とする必要はないとされています。

項目によって、ケースバイケースであるといえるでしょう。

お坊さんも年末調整をする

お坊さんの月々の給与は源泉徴収を行うことがわかりました。

そうなると、月々に徴収した税額の合計は年税額と一致しないことがほとんどですので、一般的な会社員と同様に年末調整を行うことになります。

給与の支払い者は、1年の最後の給与支給日に、過不足額を精算しているのです。

ただし、年末調整の対象となるのは「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人で、年収2000万円以下の人が対象です。

これは会社員も同様のルールとなります。もし年末調整の対象外となれば、確定申告が必要です。