毎年12月に決定される「今年の漢字®」。1年の世相を表す漢字一字を全国から募集し決定するものですが、2023年の漢字も公益財団法人 日本漢字能力検定協会より発表されました。
本日、京都市東山区の清水寺で公表された2023年を表す漢字は「税」。
2023年10月にはインボイス制度が導入され、フリーランスの税事情は大きく変わりました。
さらに増税につながる議論が活発化したことにより、多くの関心が寄せられたのも要因のようです。
さて、毎年清水寺で行われる「今年の漢字®」は年末の風物詩でありますが、「清水寺の住職」が達筆な文字で披露するという発表方法も斬新です。
今年は「税」に決まったとあり、「お坊さんは税金を払わないんじゃないの?」と思った方もいるでしょう。
しかし、これは誤解なのです。お坊さんと税金の関係について見てみましょう。
「お坊さんは税金を払わない」はウソ?
お坊さんはお寺からの給与を収入として得ていることが一般的ですが、中には「お寺は税金がかからないから、お坊さんも税金を払わなくてもいいんでしょ」と考える方がいます。
確かに、お寺には免除される税金があるのは事実です。
例えば、固定資産税、法人税、宗教活動の収入にかかる所得税などは原則として免除されることがあります。
ただし、お坊さんの収入は給与所得となるため、所得税や住民税が課税されます。
宗教法人も源泉徴収義務者となるため、給与等を支払う際には所得税を徴収し、国に納付しているのです。
お坊さんが払う税額の例
たとえば社会保険料控除後の給与等の金額が35万6000円以上35万9000円未満で、扶養親族が2人という場合、源泉徴収される税額は7450円になります。
当然、賞与を受け取った場合にも源泉徴収されます。他の会社員と同様、税負担があることがわかりますね。
一方、お坊さんに法衣等を支給(もしくは貸与)した場合は、それが宗教法人の業務遂行に必要であると認められる場合に限り、源泉徴収の対象とする必要はないとされています。
項目によって、ケースバイケースであるといえるでしょう。
お坊さんも年末調整をする
お坊さんの月々の給与は源泉徴収を行うことがわかりました。
そうなると、月々に徴収した税額の合計は年税額と一致しないことがほとんどですので、一般的な会社員と同様に年末調整を行うことになります。
給与の支払い者は、1年の最後の給与支給日に、過不足額を精算しているのです。
ただし、年末調整の対象となるのは「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人で、年収2000万円以下の人が対象です。
これは会社員も同様のルールとなります。もし年末調整の対象外となれば、確定申告が必要です。
今年の漢字は「税」。手取り額を意識してみては
今年の世相を表す漢字は「税」に決まりました。なかなか明るい話題とはならなかったようです。
14万7878票あった応募のうち、「税」は5976票(4.04%)とのことですから、関心を集めていることがわかります。
所得税や住民税などの「4万円の定額減税」も議論のさなかですが、所得制限の有無などはまだ未定の状態です。
物価高が続く中、賃金があがらないとなれば「手取り額」をあげるための工夫も必要となるでしょう。
もし、年末調整で生命保険料控除など申告を忘れていた項目がある場合は、還付申告を行いましょう。
還付申告は、確定申告の時期である2月16日を待たずとも、1月1日から5年間提出できます。
他にも医療費控除や初年度の住宅ローン控除などは、年末調整ではなく還付申告が必要になります。
まとめにかえて
年末調整や還付申告、確定申告などの手続きは面倒に感じるものですが、手取り収入をあげるために目を向けておきたい項目であることは間違いありません。
給与明細でいくら引かれているのかしっかり確認しておき、納めすぎた税金がないのかチェックしてみましょう。
また、今後の税の動きにも注目しておきたいですね。
※2023年12月12日内容を一部修正しました。

