「破天荒」というと、その漢字のイメージからか、大胆で豪快な様子だととらえている人が多くなっているという調査結果もありますが、実はこの言葉、本来は「誰も成し得なかったことをする」ということを意味しています。

「聞いたこともない」「前例がない」といわれるようなことにも果敢に挑み大きな成果を上げる、いわば「破天荒」なビジネスパーソンが時にいるものです。こうした人々には、圧倒的に「できる」と評される人も多いようです。

ここでは、ビジネスパーソンから集めた声をもとに、これまで誰もやってこなかった方法でビジネスを成功させたり、古い慣習などを打ち破って新しいことを実現する人を「破天荒ビジネスパーソン」とし、その「できるポイント」を見ていきます。

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他人の才能に嫉妬しない、むしろ使い倒す

チームで仕事をしていると、自分より「できる人」(できそうな人)が現れた時に、嫉妬や自分のポジションを奪われる不安などから、足を引っ張ろうとしたり、大きな仕事を任せないという人が出てきたりすることがあります。しかし、破天荒ビジネスパーソンにはそういった点が一切なく、むしろ「やってくれる人が増えた」と喜び、どんどん仕事を任せてしまいます。

任された立場からすると無茶ぶりや多少強引な部分も感じられるようですが、手ごたえを感じることによってやりがいも増し、スキルも上がり、成果も大きくなる、といったプラスの面も大きいようです。

冷静に大局を見極められる

「破天荒」だというと、なんとなく激情に流されやすいイメージを持たれがちですが、決してそうではありません。実は彼らは驚くほど冷静に状況を見ています。

しかもそれは目先の成果や業績のことだけではありません。将来のために処理しておかなければならないビジネス上の課題、種をまいておくべきことといった「押さえるべき要所」を見極める目にすぐれているといえます。

強い情熱と意志がある

目的を達成するためとはいえ、これまで長く続いてきたやり方を変えたり、今まで前例がなかったことをしようとするときに反発はつきものです。同じチームのメンバーでさえ、よい顔をしないということもあるでしょう。こうした周囲の態度に心が折れて妥協したり、諦めたりする人も多いのもまた事実ではないでしょうか。

しかし、破天荒ビジネスパーソンはブレません。良い方向に向かうと信じたらそれを実行に移し、やりきってしまう強い情熱と意志を持っているのです。

情報収集、勉強を怠らない

もちろん気持ちだけではプロジェクトも人も動かすことはできません。破天荒ビジネスパーソンには実は驚くほど勉強家な人が多く、その行動は理論と知識に裏付けられているので説得力があるのです。

勉強の方向性には2種類あり、専門に特化して知識を深めていくタイプと全方位的に幅広く知識を得るタイプに分かれるようですが、いずれも過去の成功体験などには固執せず、新しい技術やトレンドなども積極的に取り入れていくのが特徴のようです。

好奇心が旺盛で、受け入れられるものが幅広いということなのかもしれません。

まとめ

いかがでしたか。前例がなかったこと、新しいことに対する周囲の理解が及ばない中、それを実現するのは容易なことではありません。実際に「破天荒だ」と周囲に(ひそかに)ささやかれているビジネスパーソンの中には「実は悩んだり、気にしたりしている」と語る人もいます。

しかし、彼らはそれを強い信念と知識に裏付けられた行動から出した結果で乗り越えているのでしょう。皆さんの周りには「破天荒ビジネスパーソン」はいますか? どういうところが「できるポイント」だとお考えでしょうか?

LIMO編集部