5. 着物買取業者向き! 高額な着物作家例

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着物買取の有名なサービスに、株式会社REGATEが運営する「福ちゃん」があります。公式サイトでは、「業界トップクラスの買取価格をご提示」を謳っており、買取相場なども積極的に公表しています。

それによると、「10着〜30着で数万円」のような価格がつく着物は多いものの、高額買取が期待できる作家やメーカーの着物は多くあります。

※買取相場は「状態やサイズ、付属品などが市場のニーズに合っている」ことが前提であり、市場の需給バランスによっても変化するため、あくまでも目安です。

5.1 志村ふくみ氏の買取相場

人間国宝にもなっている女流着物作家です。1983年に京都府文化賞功労賞を受賞、翌年には衣服研究振興会衣服文化賞を受賞するなど、華々しい経歴を持っています。

「福ちゃん」によると、20万円以上の買取は堅く、〜80万円程度が買取相場とのこと。場合により、100万円以上での買取も期待できます。

5.2 由水十久氏の買取相場

加賀友禅の代表的作家として知られ、作品集が「ユニセフ・グリーディングカード」に選ばれ海外でも話題を読んだ作家です。

由水十久氏の作品は、特に初代のものが高く買取されます。

希少性が高いとのことで、「福ちゃん」では具体的な相場感は明記されていません。しかし、過去事例では30万円の買取価格がついたこともあると説明しています。

5.3 羽田登喜男

人間国宝でもあり、独自の羽田友禅を確立した作家です。1986年、イギリスのダイアナ妃に献上する振袖を作成するよう依頼を受け、世界で最も注目を浴びた着物を生み出したとされます。

そんな彼の着物は価値が高く、「福ちゃん」では、状態が良く落款があるなら50万円の値がつくことがあると記載されています。

6. 着物のハギレで高値がつく可能性も

辻が花は室町時代から江戸時代初期に存在した染色技法。江戸初期に歴史から姿を消し、「幻の染」や「失われた技法」と言われています。

辻が花と久保田氏が復刻させましたが、従来の技法で作られているわけではありません。そのため、専門オークションでも着物のハギレ「古裂」の状態で数十万円から入札がスタートしています。

「もし、美品で着物が見つかれば億がつくかも?」という憶測もあるため、ロマンがあります。