3. 3年目転職を回避! Z世代にも「褒め」は大事

厚生労働省2023年10月20日に発表した「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)」によると、就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者が37.0%、新規大学卒就職者が32.3%と3割を超えています。

このように、社会人3年目までの離職率がことが高いことが近年では問題になっています。再雇用をするにしても、採用コストがかさむばかりです。また、せっかく教育コストをかけたにもかかわらず無駄になってしまいます。

3年目で転職を考える人の中には、「研修期間は褒めてもらえるのに、いざ本格的に仕事に取り掛かると褒めてもらえない」「自分が必要とされているのかわからず、モチベーションが上がらない」といった理由を挙げる人も結構います。

「Z世代は無用なコミュニケーションを避けたがる」というのは、半分正解で半分不正解だと思います。上司から、やる気が上がるような声掛けや褒めの言葉があると、転職を考えることも減るのではないでしょうか。

4. Z世代とY世代でコミュニケーションの定義に齟齬がある傾向

Z世代にとって、コミュニケーションは、その人との関係性の中で行われるやり取りだと考えられます。SNSなどでさまざまな人と繋がれる環境が当たり前の中で育ったため、話によって相手をかえている人が多いように感じます。

そのため、職場でのコミュニケーションでは仕事に関わることを大切にしていて、プライベートなど他の領域のことにはあまり触れられたくないのでしょう。仕事の中で、その人の人間性や感性がわかると、関係性が深まってくるはずです。

一方、Y世代では職場仲間も身の回りの人として、さまざまなことを共有したいと考えているのかもしれません。

職場コミュニケーションをとっているつもりで、新人研修アンケートなどで「コミュニケーションが不足していた」と書かれてしまうのは、定義の違いによるものではないでしょうか。お互いの考え方を尊重して、気持ちの良いコミュニケーションをとれるようにしたいですね。

参考資料

LIMO・U23編集部