新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠が併用可能になります。双方の特性を理解して分散投資をすると、自分に合った投資を柔軟に実行できます。

新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠をおさらい

最初に、2024年から始まる新NISAについて制度のおさらいをしておきましょう。

◆新NISAのポイント◆

  • 非課税期間が恒久化し、投資枠が拡大
  • つみたて投資枠と成長投資枠が併用可能に

現行のNISAとの違いも踏まえながら、おおまかな特徴をおさえておきましょう。

非課税期間が恒久化し、投資枠が拡大

現行のNISAは、つみたてNISAの場合で年間投資枠40万円、非課税期間が20年間です。

一般NISAは年間投資枠120万円で非課税期間5年間が5年間です。

非課税が適用される総額は、つみたてNISAを最大限活用したケースで最大800万円となります。

対して、新NISAは非課税期間が恒久化。そして非課税保有限度額が総額で1800万円となっています。年間の投資枠も総額360万円と大幅に拡充されました。

つみたて投資枠と成長投資枠が併用可能に

現行のNISAは、つみたてNISAと一般NISAいずれかを選択しなければなりません。一般NISAは非課税期間が短く、つみたてNISAは投資できる商品が限られているなど、どちらも一長一短で投資家にとって難しい選択でした。

対して、新NISAは現行のつみたてNISAに相当するつみたて投資枠と、一般NISAに相当する成長投資枠を併用でき、より柔軟な方法で投資できます。

つみたて投資枠と成長投資枠を併用する3つのアイデア

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新NISAのつみたて投資枠と成長投資枠を併用すると、これまでより柔軟に資産形成を進められます。ここで、それぞれで投資できる資産を整理しておきましょう。

つみたて投資枠

  • 長期の積立・分散投資に適した一部の投資信託(一部ETFも)

成長投資枠

  • 上場株式・REIT・ETF
  • 海外株式含む
  • 投資信託のうち、一定の条件をみたすもの

まず、株式やETFに幅広く投資できるのが成長投資枠の特徴です。さらに投資信託についても、実は、つみたて投資枠と成長投資枠で投資できる銘柄のラインナップが大きく異なります。

2023年11月24日時点では、つみたて投資枠(=つみたてNISA)の対象となる投資信託は全部で261銘柄ですが、成長投資枠は1722銘柄に上ります。投資枠を最大限活用するにはつみたてNISAの活用が必須ですが、成長投資枠を活用した方が、投資先を広げられます。

以上の違いをふまえて、成長投資枠の3つの活用法を紹介します。

  • ETFを活用して相場下落を捉える投資
  • 魅力的な個別株への投資
  • 債券ファンドへの投資でリスク分散

ETFを活用して相場下落を捉える投資

成長投資枠では、さまざまなETFに投資が可能です。ETFは「上場投資信託」と呼ばれる商品で、投資信託のように多数の銘柄に分散投資するのですが、株と同じように、証券取引所が開いていればリアルタイムで売買ができます。

一般的な投資信託は、1営業日に1度しか価格が更新されず、取引時点では買値・売値がわかりません。対して、ETFはリアルタイムで売買できるので、相場下落したタイミングでまとまった投資が可能です。

ETFを相場下落時にスポット購入し値上がり益を狙えば、資産全体のリターンを底上げできる可能性があります。つみたてNISAでの「ほったらかし投資」を主体としつつも、余裕資金で相場を見ながら投資したい方におすすめです。

魅力的な個別株への投資

成長投資枠では、個別株への投資が可能です。たとえば、つみたてNISAで日本を除く海外株のインデックス投資信託に投資し、成長投資枠で日本の個別株に投資すれば、リスクを分散させられます。

個別株は、銘柄によって高成長を享受できたり、配当・株主優待を獲得できたりというメリットがあります。

ハイリスク・ハイリターンを狙う方なら、成長株や小型株への投資にチャレンジするのがよいでしょう。定期的なリターンや特典を重視する方は、高配当や優待が魅力的な株を探してみてください。

債券ファンドへの投資でリスク分散

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出所:LIMO編集部作成

成長投資枠を活用すると、債券への投資比率を高めてリスクを抑えられます。実は、つみたて投資枠の対象銘柄には、債券のインデックス投資信託がありません。一部バランスファンドで債券に分散投資する銘柄があるのみです。

債券は、相対的に低リスクな特性を持っていて、景気悪化時に金利が下がると価格が上がって資産の損失を抑える役割が期待されます。(債券は金利・価格が逆の動きをするので、金利が下がれば価格が上昇して利益が出ます)株と債券を持ち合わせると、景気悪化時などに損失の抑制が可能です。

成長投資枠では、債券中心に投資するインデックス投資信託・ETFも売買できます。たとえば、成長投資枠で債券インデックス投資信託への投資比率を高めると、損失リスクを抑えた投資が実現します。

NISA制度や投資リスクを理解して資産形成を

NISA・新NISAは運用で得た利益に対して通常約20%かかる税金が非課税となる、大変メリットの大きい制度です。

ただし、投資信託や株式等に投資をするため必ず「リスク」を伴います。

どういうリスクがあるのか、どれほどのリスクがあるのかを十分に理解した上で投資を始めましょう。

参考資料