金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ報告書」では、老後30年間で約2000万円が不足するとの試算結果が示され、「老後2000万円問題」として大きく取り上げられました。
老後資金が2000万円で足りるかどうかは家庭によって異なりますが、実際に老後を迎える60歳代の方々はどのくらいの貯蓄を確保できているのでしょうか。
これから年末を迎えるにあたり、何かと物入りな季節となります。光熱費の高騰にも悩まされますが、老後資金はしっかり確保する必要があります。
そこで今回は、60歳代の貯蓄事情について見ていきます。
貯蓄3000万円以上の世帯割合や、平均値・中央値を確認しておきましょう。
「二人以上世帯・単身世帯別」60歳代の貯蓄額を確認
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(令和4年)」を基に、二人以上世帯と単身世帯の貯蓄額を見ていきましょう。
「60歳代・二人以上世帯」の貯蓄額(平均値・中央値)
- 金融資産非保有:20.8%
- 100万円未満:6.1%
- 100~200万円未満:5.5%
- 200~300万円未満:3.3%
- 300~400万円未満:3.2%
- 400~500万円未満:3.4%
- 500~700万円未満:5.3%
- 700~1000万円未満:6.1%
- 1000~1500万円未満:8.6%
- 1500~2000万円未満:5.7%
- 2000~3000万円未満:8.8%
- 3000万円以上:20.3%
60歳代で3000万円以上の資産を有する世帯は20.3%あります。なお、貯蓄額の平均値は1819万円、中央値が700万円となっています。