「老後2000万円問題」が大きく取り上げられたことをきっかけに、貯蓄や資産運用に興味を持ったという方もいるのではないでしょうか。

2023年11月13日に公表された「後期高齢者医療毎月事業状況報告(事業月報) 総括表(速報値)」によると、後期高齢者医療制度の被保険者数は年々増加しており、1人当たり医療費は前月比9.6%増の7万8677円となりました。

こうした高齢化社会、さらには昨今のインフレによってお金の価値が低下していることなどを考慮すると、2000万円あっても足りないかもしれません。

老後資金は3000万円あれば安心できるという意見もありますが、実際問題として、その目標は何歳までに達成できるのでしょうか。

そこで今回は、実際に金融資産3000万円以上を有する世帯の割合について見ていきます。

金融資産3000万円以上を達成するまでの積立投資シミュレーションも行ってみたので、ぜひ参考にしてください。

【年代別】金融資産3000万円以上の割合

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[総世帯](令和4年)」によると、金融資産3000万円以上の割合は以下の通りです。

【金融資産3000万円以上の割合】

  • 20歳代:0.7%
  • 30歳代:2.4%
  • 40歳代:5.2%
  • 50歳代:10.5%
  • 60歳代:19.2%
  • 70歳代:17.6%

60歳代になると退職金などのまとまったお金を受け取るケースがあることなどから、金融資産3000万円以上を有する世帯が最も高くなっていると想定されます。

退職金などの受け取りを考慮しないのであれば、金融資産3000万円を達成するのは50歳代が妥当なラインではないでしょうか。

参考までに、年収別の割合も見てみましょう。