この冬、庭に迎えたい「クリスマスローズ」

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寒い季節に花を咲かせるクリスマスローズは、一度植えたら毎年開花する多年草。冬から春にかけて花が咲き、葉は常緑なので青々としたグリーンも楽しむことができます。

日陰でも育てられますが、適度に日が当たる場所が生育場所として適しています。

夏の間は木陰になり、冬に暖かい日差しが当たる落葉樹の足元などがおすすめです。高温多湿は苦手なので、梅雨の長雨、夏の直射日光や気温などには注意しましょう。

クリスマスローズ「有茎種と無茎種」

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日本ではヘレボルス属全体を「クリスマスローズ」と呼びますが、実際にはさまざまな種類があります。花の形や色、開花時期などが、品種によっても異なります。

分類方法もさまざまですが、大きく分けると有茎種と無茎種の2種類に大別されます。「オリエンタリス」などは無茎種に分類され、葉と花が咲く茎が根元から別々に伸びるのが特徴です。

一方、「ヘレボレス・ニゲル」などは有茎種のクリスマスローズで、根元から茎が伸び、茎の先の方に花と葉が展開します。

無茎種と有茎種、これら両方の性質を持っている種類もあり、これらは中間種に分類されます。

クリスマスローズ「実生苗とメリクロン苗」

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クリスマスローズは育苗過程の違いによっても分類することができます。

実生苗は種をまいて育てた苗のこと。苗ごとに花の形や色などが異なるため、購入した時点で、どのような花が咲くか具体的にわからないのが特徴です。

メリクロン苗は親株の細胞の一部を培養して作られた苗です。親株と同じ遺伝子をもつため、同じ色と形の花が咲きます。

クリスマスローズは多くの品種改良を経て育てられた過程があります。そのため、種を入手して育てても、その種から咲く花がどのような花になるかわからない点がユニークなところでもあります。

自分の好みの品種を選びたい場合はメリクロン苗、どのような花が咲くか楽しみに待ちたい場合は実生苗を選んでみるのもよいでしょう。値段は実生苗のほうが割安です。