RIZAPグループの財務状況
同社は、2025年3月期には「chocoZAP事業が投資回収期に移行する」として、それ以降は借入金が減少するとしている。
また、
- 四半期経過ごとに借入金の増加ペースは鈍化
- 各財務指標は改善傾向
としている。
しかしながら、継続して業績は赤字かつ借入金も増加しているのが現状である。
また、金融機関との間で締結した金銭消費貸借契約における財務制限条項(コベナンツ)の一部に抵触している状況にある。
主な取引金融機関より、期限の利益喪失請求権の権利行使は行わないという方針について了承を得ているものの、
- 新規事業chocoZAPの推進
- 既存事業の収益の改善
- グループ全体のコスト最適化ならびに財務管理体制の強化
- 当初想定していたグループシナジーが見込めない周辺事業の売却等を含めた経営計画を遂行すること
を求められている。
そのためには、
- グループ横断的なコスト最適化や業務合理化による固定費の削減
- 不採算店舗の高収益業態への転換や統廃合
- 銀行以外の金融機関からの資金調達
- 資本性劣後ローンによる資金調達
- 資金調達施策の遂行状況と連動した出店投資・広告宣伝投資の抑制などのキャッシュ・フロー改善施策
などを実施する必要があり、依然として厳しい経営状況が続くことに変わりはない。
同社の業績回復は、chocoZAP事業が成功するかどうかが大きく影響する。