IT業界の技術職は女性のライフスタイルに合っている?

2019年に公表された経済産業省「IT人材需給に関する調査」では、2030年にIT人材が最大79万人不足するという試算が公表されています。

そうした中で、ITに関する高いスキルや知識を取得していれば、働き口を確保でき、収入を安定的に得られると期待できるでしょう。

また、IT系の職業は転勤なしという条件での採用も多く、生活基盤を安定させやすい傾向にあります。また、テレワークやフレックスタイム制との相性のよさも特長です(※)。

さらに、肉体労働があまりない他、オフィス内でのドレスコードがそう厳しくない傾向にあります。

安定志向でありながらもプライベートを大切にし、現実主義な一面をもつ傾向にあるといわれているZ世代の特徴に、IT系の職業はマッチしやすいといえるのかもしれません。

※IT業界においても「完全在宅」「フルリモート」を実現できる企業は限られます。IT系の職であれば、柔軟な働き方を必ずしも実現できるわけではありません。

まとめにかえて

かつての日本では、男性が社会で働き、女性が社会で働く男性を下支えするという役割分担が長らく明確となっていました。

このことは、一昔前の女子大のカリキュラムや就職事情にも色濃く表れています。

現代においては10代や20代前半の女性の多くが自身の能力を家庭内にとどめておくのではなく、社会に直接的に貢献しようと考えています。

また、彼女たちの母親は正社員ではなくても働いている人が多い世代ですし、65歳以上も男女問わず働く人が今後はさらに増え続ける状況を多くのメディアが連日伝えています。

そうした環境に身を置く彼女たちは、学校卒業後は働くものだという価値観が自然と形成されてきたのだといえます。

近年の女子大のほとんどが社会で活かせる実践的なスキルをもつ女性の育成に力を入れています。

そして、受験生や保護者の多くが女子大ならではの就職率の高さやキャリア形成の手厚いサポートに魅力を感じ、入学を決めています。

参考資料

西田 梨紗