多くのZ世代が結婚後も働きたいと考えている

株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが運営する若者マーケティング機関『SHIBUYA109 lab.』が、一都三県の15~24歳の男女400名(男性200名/女性200名)に対して2022年に行った調査「Z世代の恋愛・結婚観に関する意識調査」では、Z世代が結婚や子育て、仕事について以下のような理想を抱いていることが明らかになりました。

【図表1】では「子育てと仕事を両立したい」と考える回答者が約半数を占め、もっとも多い結果になりました。

また、「子育てに専念したい」と考える回答者は1割以下となっており、「子どもは欲しいが仕事に専念したい」と考える回答者と同程度の割合となっています。

この調査の回答者が男女半々であることを考慮しても、Z世代の女性の多くが「専業主婦」になることを想定していないといえます。

そして興味深いのは、「現段階では子育てをするイメージはない/子どもはいらない」が全体の33.5%を占めているところです。

そう遠くはない将来、子どもを育てることよりも社会で働くことの方をより強く思い描いている若者が多いといえるのかもしれません。

ある程度の年齢に達したら「結婚する」「親になる」という選択はすでに主流ではないといえるでしょう。

【昭和女子大学の事例を紹介】現代の女子大生に「IT系の職」が人気

多くのZ世代が「子育てと仕事を両立したい」と考えています。こうした考え方は女子大生の就職先にも表れています。

ここでは、昭和女子大学(人間社会学部・現代教養学科)の卒業生(2022年度)の就職実績を一例として見てみましょう。

大学生のお子さんがいる年代の方が学生だった頃、女子大生には「一般事務職」が人気だったようです。

しかし、現代では女子大の学生の多くが総合職など、長く働ける職に就いています。

例えば、歴史ある女子大学として知られている昭和女子大学の人間社会学部・現代教養学科については卒業生の3割以上が「総合職」として就職しています【図表2】。

そして、興味深いのは「システムエンジニア」が「一般事務職」の人気を超えているところです。

同学部学科はIT系を専門としているわけではないものの、社会学系や歴史学系、語学などの講義に加えて、ICTリテラシー、メディア・コミュニケーション論、ソーシャルメディア論などといったIT系の講義科目も多く設置しています。