6. 老後へ向けた対策
ここまで年金から天引きされる税金や平均受給額についてお話をしていきました。
平均受給額を見ると、年金だけで生活をするのは難しいとわかるでしょう。人によっては年金のみで老後生活を乗り越えられる方もいますが、割合としては少ないのが現実です。
年金の受給額は、収入や加入期間によって決めるため、個人差が大きくなります。必ずしも平均が当てはまるとは言い切れないため注意が必要です。
まずは、ご自身がどれくらいの年金額を受給できるかを「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を使い確認してみましょう。
では、老後の資金づくりのためにはどのような方法があるかをお話していきたいと思います。
代表的な方法として貯金や資産運用が挙げられます。この2つを使いながら老後生活に向けた準備をする方が多い傾向にあります。
資産運用にはリスクが伴いますので、運用に回したお金が減ってしまう可能性があります。
資産を絶対に減らしたくないと思う方は「貯金」を選択するほうが良いかもしれません。
一方、リスクがあっても増える可能性にかけたいという方は資産運用を選択すると良いでしょう。
7. 老後生活に向けた準備を
今回は年金から天引きされる税金や保険料について解説していきました。
皆さんが思った以上に、年金から多くの税金や保険料が引かれていきます。
お金について考えることはとても大切です。老後生活を年金のみで生活をすることは現実的に難しいため、今のうちから老後生活に向けた準備を少しずつでも進めていきましょう。
お金というジャンルは周りの方々に相談しにくいと言われていますが、まずはご自身で始められることから着手してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2022年12月)
- 厚生労働省「令和5年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「Q.年金から所得税および復興特別所得税が源泉徴収される対象となる人は、どのような人でしょうか。」
- 厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」
- 東京都後期高齢者医療広域連合「保険料試算用シート(令和5年度分)」
長井 祐人