手間なくスムーズに申告する方法
保険料控除申告書の提出には、控除証明書の添付が必要です。
控除証明書は毎年秋頃に保険会社などから送られてきます。
最近では電子化が進み、保険会社などから交付を受けた控除証明書の電子データでの提出が可能となっています。
ただし、電子データでの提出には、勤務先の給与システムが年末調整申告書データの取込みに対応している必要があります。
年末調整の手続きが電子化されれば、取込みによって申請が簡素化され、控除額の計算も不要になります。
また、昨年の申請内容が反映されているため、そこから変更がなければ、記入する項目も少なく、あとは今年分の控除証明書を提出すれば申告が完了します。
手書きの場合は、翌年の記入を楽にするために、必ずコピーを取っておきましょう。
保険の内容に変更がなければ、新たに計算する必要もありません。
保険料控除申告書の手続きで一番つまずくのは、控除証明書が足りない、揃わないケースではないでしょうか。
保険会社から届く時期はまちまちなので、うっかり失くしてしまうこともあるでしょう。
書面での控除証明書を紛失してしまった場合は、保険会社に依頼して再発行してもらわなければなりません。
その場合、届くまでに日数を費やします。
しかし保険会社が生命保険料控除証明書の電子発行に対応している場合は、自宅のパソコンでQRコード付控除証明書等を作成し、それを印刷して提出することで、書面の控除証明書の代わりにすることができます。
この場合即日発行できます。
そもそも勤務先が電子データの取込みに対応していれば、証明書紛失の心配がありません。
今後、手続きの電子化は社会全体の大きな流れとして加速していくと思われるので、よりスムーズに申告できるようになっていくでしょう。
参考資料
- 国税庁「年末調整がよくわかるページ(令和5年分)」
- 国税庁「給与所得者(従業員)の方へ(令和5年分)」
- 国税庁「A2-3 給与所得者の保険料控除の申告」
- 国税庁「No.1140 生命保険料控除」
- 国税庁「No.1141 生命保険料控除の対象となる保険契約等」
- 国税庁「No.1145 地震保険料控除」
- 国税庁「控除証明書等の電子的交付について」
- かんぽ生命保険「生命保険料控除申告サポートツール」
- 国税庁「令和5年分給与所得者の保険料控除申告書の記載例」
石倉 博子