2.2 厚生年金の平均年金月額

  • 60~64歳:7万7274円
  • 65~69歳:14万3613円

※国民年金(基礎年金)の月額を含む
※65歳未満の厚生年金保険の受給権者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、主に定額部分のない、報酬比例部分のみの者

国民年金は、保険料の納付期間によって年金額が決定する仕組みです。

20歳~60歳未満の40年間、全ての保険料を納めれば満額を受け取れます。

厚生年金は、現役時代の給与や賞与などの報酬と加入期間により年金受給額が決定します。

国民年金(老齢基礎年金)に上乗せして支給されるため、一般的に国民年金より手厚くなることが多いです。

厚生労働省の統計によると、老齢年金の受給開始年齢(原則)となる65歳から69歳の平均年金月額は、国民年金受給者が5万7739円、厚生年金(国民年金を含む)が14万3613円でした。

それぞれ個人差がありますが、特に厚生年金は現役時代の働きぶりにより上乗せ部分が決定するため、より個人差が大きくなっていることが分かります。

自分の年金見込額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認しておきましょう。

3. 2023年度「国民年金・厚生年金」年金額の例

ご参考までに、2023年度の年金額例を見ておきましょう。

  • 国民年金(満額):6万6250円(新規裁定者。68歳以上の方は6万6050円)(前年度比+1434円)
  • 厚生年金は標準夫婦(2人分の国民年金と厚生年金):22万4482 円(前年度比+4889円)

厚生年金は、老齢厚生年金部分が年収や年金加入期間で決定する仕組み上、個人差があるためモデルケースの年金額で考えていきましょう。

モデルケースは「平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準」を指しています。

夫婦2人分の年金額は月額22万4482円。これを年額にすると、厚生年金の対象となる標準夫婦は269万3784円を受給予定となります。

ちなみに、2023年度の新規裁定者(67 歳以下の方)の年金額は前年度から2.2%、既裁定者(68 歳以上の方)は1.9%の引き上げとなりました。今回の例では、前年度より5万8668円の増額という結果でした。