1.1 【60歳代】二人以上世帯の金融資産保有額:中央値700万円
※金融資産を保有していない世帯を含む
- 平均値:1819万円
- 中央値:700万円
60歳代・二人以上世帯の貯蓄額は、平均と中央値で大きく乖離しています。今回は、より実態に近いと考えられる中央値を参考にしましょう。
中央値である700万円に満たない世帯は、47.6%とほぼ半数。金融資産非保有の世帯は20.8%にものぼります。
貯蓄事情は世帯によってバラバラのようです。
次に、その他の金融資産保有額ごとの人数割合も深掘りして見ていきましょう。
1.2 【60歳代】二人以上世帯の金融資産保有額ごとの人数割合
- 金融資産非保有 :20.8%
- 100万円未満 :6.1%
- 100~200万円未満 :5.5%
- 200~300万円未満 :3.3%
- 300~400万円未満 :3.2%
- 400~500万円未満 :3.4%
- 500~700万円未満 :5.3%
- 700~1000万円未満 :6.1%
- 1000~1500万円未満:8.6%
- 1500~2000万円未満:5.7%
- 2000~3000万円未満:8.8%
- 3000万円以上 :20.3%
- 無回答 :2.9%
中央値は700万円ですが、60歳代の貯蓄事情を深掘りしていくと「貯蓄ゼロ」が約2割である一方で、貯蓄3000万円以上も約2割と二極化しているのが見てとれます。
退職金を一括で受け取り、老後資金に充てる予定であれば、現役時代に貯蓄に力を注いでいないかもしれません。
これから定年を迎え、退職金を受け取る予定の世帯はお金の使い道を検討してみましょう。
なお、退職金額は企業、勤続年数、役職などによって決定します。
ご自身の退職金がどれくらいになるのか、あらかじめ人事規定等で把握しておくことが大切です。
2. 60歳代「国民年金・厚生年金」シニアの平均年金月額はいくら?
では、老後の収入の柱となる公的年金についてみていきましょう。
厚生労働省が公表した「令和3年度厚生年金・国民年金事業の概況」によると、60歳代で年金を受給する人数と平均受給額は以下の通りです。
2.1 国民年金の平均年金月額
- 60~64歳:4万2512円
- 65~69歳:5万7739円
※64歳未満の国民年金の受給権者は、繰上げ支給を選択した者