老後生活がスタートすると、「公的年金」が老後の主な収入源となりますが、ご自身が受け取れる年金額をご存知でしょうか。

厚生労働省が公表した「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均受給額は「14万3965円」となっています。

現役時代の収入と比較すると「少ない」と感じる方もいるかもしれませんが、中には厚生年金として「月額30万円以上」を受給している人も存在します。

物価高で苦しいのは誰もが同じですが、一方で年金の高額受給者に対しては、「どれぐらい稼げばなれるのだろう」とうらやましく思えるものです。

老後の収入として月に30万円以上を受け取ることができれば「年金だけで暮らす生活」が現実味を帯びてきます。

果たして月額30万円以上を受給している人はどのくらい存在するのでしょうか。

本記事では、厚生年金「月額30万円以上」の高額受給者の割合について解説していきます。

厚生年金「月額30万円以上」を受け取る場合の、現役時代の年収目安についても紹介しているので参考にしてください。

1. 厚生年金「月額30万円以上」の高額受給者はどのくらいいる?

厚生労働省の「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、厚生年金「月額30万円以上」の受給者割合をみていきましょう。

上記の調査資料によると厚生年金の平均年金月額の1万円ごとの受給権者数は下記のようになりました。

厚生年金が月額30万円以上の高額受給者は、1136万人3445人のうち、わずか「1万4816人」となっています。

男女別にみると、厚生年金が月額30万円以上の男性は「1万4455人」、女性は「361人」であり、それぞれの全体を占める割合は下記のようになります。

  • 全体の月額30万円以上の受給者割合:0.13%
  • 男性の月額30万円以上の受給者割合:0.13%
  • 女性の月額30万円以上の受給者割合:0.01%以下

非常に少数ではありますが、公的年金だけで「月額30万円以上」を受給することは可能のようです。

厚生年金は、現役時代の収入や厚生年金の加入期間によって受け取れる受給額が変わりますが、果たして現役時代にどのくらいの収入があれば、厚生年金「月額30万円以上」を達成することができるのでしょうか。

次章で詳しく解説していきます。