4. 年金の繰下げ受給のデメリット

一方で、繰下げ受給をするとどのようなデメリットがあるのでしょうか。

具体的に確認しておきましょう。

4.1 早く亡くなってしまうと損をする

繰下げ受給のデメリットの一つは、早く亡くなるとその分だけ損してしまうということです。

単純計算で、「繰下げ受給」を開始してから約12年生きないと損をすることになります。より健康などに気を付けて生活する必要がありそうです。

4.2 所得税や社会保険料が引き上げられるかも?

年金の受給額が増えることで、支払う所得税や社会保険料が引き上げられる場合があります。

これにより、手取り額は減少してしまうので注意が必要です。実際の受給額が思ったより増えないこともあるので、しっかり確認しておきましょう。

4.3 加給年金が受け取れないケースがある

加給年金とは、厚生年金に20年以上継続加入かつ、65歳未満の配偶者または18歳未満の子供がいる場合に受け取ることができる年金のこと。

厚生年金を受け取っていることが加給年金支給の要件のため、厚生年金を繰下げした場合には加給年金を受け取ることができません。

加給年金の条件を満たしているケースでは、国民年金のみ繰下げて、厚生年金は繰下げせず受給することを検討しても良いでしょう。

5. 長生きに備える選択肢「繰下げ受給」は慎重に検討を

人生100年時代といわれる中で、老後の年金は大切な収入の一つ。その年金も受け取り始める年齢によって金額が増減するというのは悩ましい限りです。

老後長生きすることを見据えて、少しでも多く年金を受け取るために繰下げ受給を選択するのもよいでしょう。

しかしながら、先に説明した通り、繰下げ受給にはデメリットもあります。

デメリットよりメリットの方が大きいかどうかは慎重に検討するのがよいでしょう。

また、年金だけに頼らず今のうちから老後資産を準備しておくことで、老後の悩みを減らすこともできるかもしれません。

預貯金をコツコツ作るもよし、長い目線でつみたて投資を始めてみるもよし。老後資産の準備にもいろいろな方法がありますので、まずはご自身で情報収集から始めてみてもいいと思います。

参考資料

奥田 楓也