株式を買う際、配当や優待だけでなく、気になるのが「株価の変動」でしょう。

配当や優待を受けとっていても、株価の変動は社会情勢や企業業績などによって時に大きく動き、リターンに影響を与えるもの。

株式投資において、「株価の値上がり・値下がり」は見逃せない要因です。

今回は東海旅客鉄道(9022)について、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。

※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。

1. 東海旅客鉄道(9022)の配当金のリターンはいくらか

東海旅客鉄道の株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2023年3月期の期末配当と2024年3月期中間配当」の計2回を受け取ることができます。

なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。

今回の検証では、以下のような想定となります。

  • 株式の取得日:2022年11月17日 
  • 株式の取得価格 :3282円(取得日の終値)
  • 2023年3月期・期末配当:14円※ 
  • 2024年3月期・中間配当:14円※
  • 100株ベースの配当金のリターン:2800円

※令和5年10月1日を効力発生日として普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行ったため、分割後で試算。

それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。

2. 東海旅客鉄道の株主優待のリターンはいくらか

東海旅客鉄道は決算期(2023年3月期)現在、100株以上保有する方に向けて年1回「株主優待割引券」を発行しています。現行は100株から優待券が配られ、保有株数により優待券の枚数は異なります。

なお、令和5年10月1日を効力発生日とする株式分割実施に伴い、令和6年3月31日現在の株主名簿に記録された株主より、500株以上に変更となります。

また、令和6年3月31日を基準日とする株主優待制度より、長期保有株主様へ向けた新制度が導入されます。

株主優待券は1枚につき、1割引されます(優待券は同時に2枚(2割引)まで利用可能)。

ここでは、東京~新大阪にのぞみを利用した場合として試算すると、運賃は1万3870円です。

1割引きされるので、今回の試算では優待のリターンを1387円とします。