3. 望ましいのは、国内の需要を増やす「他の補助金」

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諸物価の値上がりで国民生活が苦しいのであれば、広く国民に対して資金を提供して国民生活を維持してもらおう、という考え方は悪くありません。

問題は「誰に配るべきか」ということです。

「ガソリン等を使っている人が一番困っているのだから、彼らに給付するべき」という考え方は、上記のようにガソリン等の消費を抑制する効果を奪ってしまうので、避けるべきだと筆者は考えます。

そうなると「ガソリン等を使っているかどうか」とは関係ない基準で給付先を決めることになるでしょう。

低所得者はインフレで生活が苦しいので、低所得者に配る、というのは一つの選択肢でしょう。貯蓄ではなく消費に回る可能性が高いと考えられますから、景気への効果も大きいはずです。

3.1 「低所得でも資産家の年金生活者」は給付対象?

ただし、誰が低所得者なのかを把握する手間がかかることは難点です。

加えて「所得は低いものの、多額の資産を持っている年金生活者」に給付する必要があるのかについても、議論が必要となる点でしょう。

それ以前に、誰にどの程度の資産があるかを把握することは困難です。ここはマイナンバーが預金口座等と紐付けされ、国民の資産状況の把握ができるようになればスムーズになりそうですね。

国民の所得や資産を調べることが難しいというならば、いっそのこと「すべての国民に一律で10万円を給付」といった施策も選択肢として挙がるでしょう。

みんなに一律給付となれば、所得の低い人ほど恩恵を受けることになるでしょう。所得税の減税などよりも、良いかも知れませんね。

ただ、2020年の「特別定額給付金」の際には行政の非効率がさまざまな面で浮き彫りになったため、並行して行政の効率化に取り組む必要がありそうです。

子育て支援の発想を取り入れて「児童手当を大幅に増額する」「給食費を無償にする」といった施策なども良いかも知れませんね。

原油価格が高騰している期間だけの措置であるならば、少子化対策としての効果は見込めないでしょう。しかし、子供は「国の宝」ですから、支援ができたら嬉しいことです。

また、子育て世帯であれば受け取ったお金を消費に回す確率も高く、景気はプラスとなるでしょう。