「人生100年時代」と言われる中、高齢期の働き方が大きく変わってきています。
少子高齢化が加速する日本。経済社会を維持するべく、働く意欲のある高齢者が働ける環境づくりを目的に「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」の一部が改正され、2021年4月1日より施行されています。
これにより、70歳までの就業機会確保が企業の努力義務となりました。今や希望すれば70歳まで働ける時代です。
「老後」のスタートは70歳からとなる日はそう遠くないかもしれません。
今回は70歳代にフォーカスして「貯蓄額」・「老齢年金の受給額」・「生活費」より年金暮らしのリアルを覗いていきます。
70歳代以上「貯蓄2000万円超」の世帯は何パーセント?
総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年(令和4年)詳細結果-(二人以上の世帯)」より70歳代以上の貯蓄額を見ていきましょう。
70歳代以上の平均貯蓄額:2411万円
70歳代以上の平均貯蓄額は2411万円です。
ただし、貯蓄額のような個人差の大きいデータは平均値だと実態を捉えにくいため、現在貯蓄高ごとの世帯数を見ていきます。
◆70歳代以上の現在貯蓄高分布:計187万4554世帯◆
- 100万円未満:14万896世帯
- 100万円~:6万4999世帯
- 200万円~:6万426世帯
- 300万円~:6万9205世帯
- 400万円~:6万2104世帯
- 500万円~:7万670世帯
- 600万円~:5万2589世帯
- 700万円~:4万9056世帯
- 800万円~:6万433世帯
- 900万円~:4万6408世帯
- 1000万円~:10万9329世帯
- 1200万円~:8万5755世帯
- 1400万円~:6万9842世帯
- 1600万円~:8万2145世帯
- 1800万円~:5万9305世帯
- 2000万円~:15万265世帯
- 2500万円~:12万1065世帯
- 3000万円~:17万7308世帯
- 4000万円~:33万4754世帯
グラフを見ると貯蓄額「4000万円超」を保有する世帯が最も多いことが分かります。
また、貯蓄額2000万円以上を保有する世帯は78万3392世帯です。2019年頃に話題となった「老後2000万円問題」をクリアする70歳代以上世帯は42%ということになります。
2000万円あれば安心かどうかの議論はさておき、現在のシニア世代はしっかりとお金を蓄えているという印象を受けますね。