単身世帯の老後生活に必要な資産はいくら?

年金の加入状況によっては、貯蓄がなくとも生活費はまかなえる可能性があります。

一方で、ゆとりある生活を送りたい、介護費用まで準備しておきたいという方の場合は、やはり一定の資産形成を進める必要があります。

老後の単身世帯の生活費の過不足

政府の2022年の「家計調査(家計収支編)2022年(令和4年)」家計調査によると、65歳以上単身世帯の生活費の平均は月額で14.9万円です。

一方で、厚生労働省の令和3年(2021年)調査によると、年金の受給額は厚生年金が平均14.4万円、国民年金5.6万円です。

仮に90歳になる直前まで25年間を年金で生活する場合、厚生年金受給者なら不足額=貯蓄すべき額は約150万円ですみますが、これらは平均に過ぎないので、ゆとりある生活を送るなら不足額は拡大するでしょう。

また、国民年金では約2790万円不足するため、潤沢な貯蓄を用意しておかなければなりません。

介護費用まで用意する場合は?

介護費用は生命保険文化センターの令和3年の調査によると、一時的な費用が約74万円、月々の費用が約8.3万円、平均の介護期間が約61.1カ月です。

平均的に必要な介護費用をここから算出すると約580万円となります。

単身のまま老後を迎えるなら、介護費用も自前で賄うしかない可能性が高いため、この金額も用意しておく必要があるでしょう。