KOKUSAI ELECTRIC、上場前の直近四半期連結決算(2024年3月期第1四半期)
スマートフォンやパソコン等の電子機器の需要低下を受けて、メモリーを中心に半導体デバイスの需要が停滞した。
また、引き続き米国政府による先端半導体関連製品の対中国輸出規制強化の影響もあり、半導体デバイスメーカーでは投資計画の先送りや抑制の動きが続いた。
一方、自動車EV化等の加速により成熟品に対する半導体デバイスメーカーの投資は活発化しており、メモリーを中心とした半導体デバイスの在庫調整も進んでいる。
また、AI、IoT、DXの拡がりによるデータセンターの拡充や環境負荷低減への投資(GX)等により、半導体関連市場は中長期的に大きな成長が見込まれる。
そのため、半導体デバイスメーカー各社は先端品開発に対する投資を継続しており、同社も中長期的な半導体製造装置の需要拡大に対応するため、積極投資を継続した。
その影響により、
- 装置の売上収益は前年同期比▲49.6%の185億4800万円
- 部品やレガシー装置等のサービス売上収益は前年同期比▲26.3%の141億6200万円
となり、売上収益全体では、前年同期比▲41.6%の327億1000万円と大きく減収であった。
売上収益の減少に伴い、
- 営業利益:前年同期比▲69.3%の39億9000万円
- 親会社の所有者に帰属する四半期利益:前年同期比▲72.4%の26億5500万円
と、大幅な減益となった。
KOKUSAI ELECTRICの上場当日の株価
公開価格は1840円であった。
初値は2116円で、公開価格を15%上回った後、一時32.4%高の2436円まで上昇した。
上場初日となる2023年10月25日の終値は公開価格510円高の2350円となった。
参考資料
石川 貴康