3. さらに厚生年金に44年以上加入した場合

厚生年金の加入期間が44年(528月)以上ある場合、該当すれば、特別支給の老齢厚生年金の報酬比例部分に加え、定額部分が同時にもらえるようになります。

  • 厚生年金保険の被保険者期間が44年以上あり、厚生年金の被保険者資格を喪失(退職)している方。
  • 障害の状態(障害厚生年金の1級から3級に該当する障害の程度)にあることを申し出た方(厚生年金の被保険者資格を喪失(退職)している方)。
  • 厚生年金保険の被保険者期間のうち、坑内員(炭坑や鉱山で働く労働者)や船員であった期間が15年以上ある方。

例として、以下の例で見てみましょう。

高校を卒業し、19歳の年に就職したAさんは、転職も経験しましたが、ずっと厚生年金に加入し60歳を過ぎた今でも働いています。

年齢を重ねていくと働くこともしんどくなっていましたが、この特例を知ったおかげで、65歳まで働く予定を少しだけ、早めることにしました。

44年の特例があることで、体力的にも精神的にも安心することができます。

なお、定額部分の計算式は、1956年4月1日以降生まれの方で

1657円 ×乗率(1.000)×被保険者期間の月数(上限480月)となります。

Aさんの場合

1657円 ×乗率(1.000)×被保険者期間の月数480月=79万5360円(年間)

報酬比例部分に加え、この定額部分を受給できます。