老後2000万円もいらない人の特徴4選
前述の通り、老後2000万円が必要なのは家計収支が毎月5万円赤字の世帯であり、赤字額が少なければ(または黒字ならば)、貯蓄は2000万円も必要ないといえます。
老後2000万円もいらない人の特徴を4つ紹介します。
1. 年金額が多い
2000万円必要なモデル世帯は毎月の収入が約21万円、支出が約26万円で、収入の大半が年金です。
夫婦で受け取る年金額が多ければ家計収支の赤字が減り(または黒字になり)、2000万円もの貯蓄は必要なくなります。
厚生労働省の「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金と厚生年金の受給権者の平均年金月額は次の通りです。
- 国民年金(老齢基礎年金のみ):5万6368円
- 厚生年金(老齢基礎年金+老齢厚生年金):14万3965円
夫婦の一方が高収入で長期間厚生年金に加入して月20万円以上の年金を受給している世帯や、共働きで夫婦とも一定額の年金を受給している世帯では年金だけで生活も可能です。
2. 年金以外の収入がある
老後の収入は年金だけとは限りません。
次に該当する人などは、家計収支の赤字を解消するだけでなく年金なしでも生活できるかもしれません。
- 定年後も継続雇用などで仕事をしてる人
- 自営業者
- 不動産収入がある人 など
また、モデル世帯のように年金だけでは月5万円の赤字の場合、アルバイトやパートなどで5万円稼げば赤字は解消します。
短時間の仕事や体力的または精神的に負担の少ない仕事でも、月5万円なら可能です。
3. 子どもに世話をしてもらえる人
子どもと同居しているなど、生活費の多くを子どもが負担してもらえる場合、支出が減ってあまりお金を貯めていなくても生活できます。
持ち家に同居すれば子どもにとっても住宅費の負担が軽減したり、孫の世話をしてもらえたりするなどのメリットもあります。
4. 相続財産を受けられる人
現在の貯蓄が少なくても、親からの相続で老後資金を賄えるケースもあります。
親が特別な資産家でなくても、高齢になるほど消費支出は減り万一に備えて貯蓄を取り崩さない傾向にあるため、数千万単位の資産を持っている可能性もあります。
また、自宅を含めて不動産を所有していればまとまったお金を相続できるかもしれません。