第3条:金銭管理サービスや制度の利用を検討する

認知症の方が利用可能な金銭管理サービスや制度には、「日常生活自立支援事業」や「成年後見制度」があります。これらを利用すれば、家族の心配を軽減できるでしょう。

1. 日常生活自立支援事業

日常生活自立支援事業は、認知症や精神的な病気などで生活に不安のある方の金銭管理や福祉サービスの利用、重要な書類の管理などの支援を行うサービスです。市町村の社会福祉協議会が主体となって行っています。

このサービスを利用すると、生活支援員に預金通帳や印鑑を預けることができ、金融機関での入出金や振込手続きの代行、家賃・公共料金などの支払いをしてもらえます。また、医療・福祉サービスを利用する際の契約や手続きのサポートも受けられます。

相談は無料ですが、実際に生活支援員が自宅に訪問したり、支援を受けたりする際には交通費や利用料(1回当たり1200円程度)がかかります。

利用にあたっては、親本人にこのサービスを利用する意思があり、契約の内容をある程度理解できることが前提となります。

2. 成年後見制度

成年後見制度は、認知症の方や知的障害、精神障害のある方など、判断能力が十分ではない方の資産の管理を「後見人」に代行してもらう制度です。

成年後見制度には、認知症によって判断能力が低下した後に家庭裁判所が後見人を選任する「法定後見制度」と、判断能力が低下した場合に備えて支援してくれる人や内容をあらかじめ決めておく「任意後見制度」の2つがあります。

家族以外の弁護士や司法書士など士業の後見人や後見監督人が付くと、一定の報酬を毎月支払うことになります。

成年後見制度の利用に関する相談は、役所や社会福祉協議会、地域包括支援センターが受け付けています。

参考資料

中谷 ミホ