「物盗られ妄想」は認知症の初期段階
2017年に内閣府が発表した「高齢社会白書」によると、2025年の認知症高齢者は約700万人(高齢者の約5人に1人)にのぼるとされています。
物盗られ妄想は、認知症の初期段階に多く、症状が現れて初めて親の認知症に気がつく家族も少なくありません。
物盗られ妄想は、本人が大切なものを保管した場所を忘れてしまうという記憶障害(すぐに忘れてしまう)が原因で起こる場合がほとんどです。
本人は自分が忘れたことを認めたくないため、結果的に不安が募り「誰かに盗まれた」「だまされている」などと思い込んでしまうのです。
ただ、物盗られ妄想は、認知症が進行すると症状が落ち着く傾向にあると言われています。この状況がずっと続くとは限らないことは覚えておきましょう。