皆さんはご自身の老後にどれくらいの年金をもらえるのかご存じでしょうか。

20歳代や30歳代の若い世代の人たちは、自分たちの老後を迎える頃には年金はもらえないかもしれないと思っている方も少なからずいるはず。

毎月のお給料から厚生年金保険料などが引かれてはいるが、実際にいくらくらいもらえるかはなかなか確認する機会も少ないですよね。

今回はそんな年金の仕組みや、今のシニア世代がどれくらいの年金をもらっているかなどを一緒に見ていきましょう。

1. 【厚生年金&国民年金】仕組みを確認

現役時代に加入する年金の種類によって、公的年金を受給する時の年金額が大きく異なります。

最初に日本の公的年金制度の仕組みについて確認しておきましょう。

日本の公的年金制度は「厚生年金」と「国民年金」の2つから成り立っています。上の図のとおり国民年金の上に厚生年金が位置する構造から2階建てと呼ばれています。

1.1 国民年金(老齢基礎年金)

国民年金は20歳から60歳未満の日本に住む全ての人が加入する年金です。20歳になれば自動的に加入となります。

学生、自営業者やフリーランスなど第1号被保険者は40年間保険料を全て納めた場合に、老後に満額の国民年金(老齢基礎年金)を受け取ることができます。ちなみに保険料は年度ごとに見直しが行われますが、全員一律です。

厚生年金に加入する第2号被保険者と、第2号被保険者に扶養される配偶者となる第3号被保険者は、第2号被保険者の厚生年金制度により国民年金保険料を負担するため個人での納付は必要ありません。

1.2 厚生年金(老齢厚生年金)

厚生年金は厚生年金適用事業所に勤める一定の要件を満たした人が国民年金に上乗せする形で加入する年金です。

厚生年金の加入者(会社員や公務員などの第2号被保険者)は、毎月の保険料を勤務先となる事業所と折半で負担します。保険料は給与天引きにより納めます。

なお厚生年金の保険料は年金加入期間中の報酬に所定の適用率をかけて決定。そして老後の年金額はこの保険料と年金加入期間によって決定するため、大きな個人差が見られます。

では、国民年金と厚生年金の年金額についてシニア世代の受給額に関する資料をもとに見ていきましょう。