4. 【2023年度】厚生年金と国民年金は増額改定!「標準的な夫婦世帯の月額」はいくらに?

2023年度の年金額は、3年ぶりのプラス改定となりました。

日本年金機構によると、モデル夫婦(※)二人に支給される年金額の合計は22万4482円です。

(※厚生年金のモデル夫婦(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で、40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の受給額)

会社員の夫と専業主婦の夫婦世帯によるモデルケースですので、一つの目安として見ておきましょう。

5. 老後生活に備えるためにいまできること

ここまで、年金の仕組みや今のシニア世代の年金事情について見てきました。

今のシニア世代の年金受給額を見て、老後の収入に不安を感じた方もいるかもしれません。

今現在、物価も高騰しており、老後生活がスタートするときにはよりお金が必要になるかもしれません。

しかし、漠然と不安を抱えるのにはまだ早いです。

まずはご自身が老後、いくらくらい年金がもらえるのかをご自身で確認してみてください。

そのうえで、不足しそうな金額を計算し、今のうちから準備を始めていけば安心できる方も多いでしょう。

コツコツ預貯金を貯めるだけでは不足しそうな方は、つみたて投資を始めてみるのも1つです。

つみたて投資に関しては、国の制度である個人型確定拠出年金(iDeCo)やつみたてNISAを検討してみてはいかがでしょうか。

6. 「厚生年金と国民年金」よくある質問(FAQ)

ここでは年金にまつわる「よくある質問」について見ていきます。

6.1 Q1. 厚生年金と国民年金の違いはなんですか?

A1. 公的年金は2階建ての構造となっており、1階が国民年金、2階が厚生年金です。

  国民年金 厚生年金
加入者 原則日本に住む20歳~60歳未満の人 公務員や会社員など
受給額(月額)

満額:6万6250円

平均:5万6368円

平均:14万3965円
保険料(月額) 1万6520円 報酬によって異なる
支給開始年齢 原則65歳 原則65歳(特別支給の老齢厚生年金あり)
受給資格期間 10年 1ヶ月

6.2 Q2. 自分の基礎年金番号はどこで確認できますか?

A1. 会社員の方は、勤務先で確認することができます。

もしくは基礎年金番号通知書、年金手帳(青色)、国民年金保険料の口座振替額通知書、国民年金保険料の納付書や領収書、年金証書、年金額改定通知書等の通知書等でも確認できます。

6.3 Q3. 月の途中で転職すると、厚生年金保険料はどうなりますか?

A1. 資格取得した月の保険料から支払う必要があります。

保険料は月単位で計算するので、月の途中で退職した場合は前月分までを納めます。月の途中で新しい会社に入社した場合、その月から保険料を支払います。

参考資料

奥田 楓也