人間と自然に対話できる生成AIサービス「ChatGPT」が、ビジネスや教育など幅広いシーンで話題になっています。
気軽に利用できて便利なため、活用している人も少なくないでしょう。
しかしChatGPTが出力する文章は信ぴょう性が低いため、卒業論文やレポートには使ってはいけないとされており、大学によっては使用を禁止されていることもあります。
そこで今回は、大学生がどのようにChatGPTを使っているのかを見てから、利用する上での注意点についても整理しましょう。LIMO・U23編集部のメンバーが実際に遭遇した「痛恨の誤回答」も紹介します!
【ChatGPT】大学生の約6割が使用経験アリと回答
今話題のChatGPTですが、大学生の間での普及状況はどの程度なのでしょうか。複数の調査をもとに、実態を見ていきます。
日常的に使っている大学生は11%
株式会社RECCOOが運営する「サークルアップ」の調査によると、日常的にChatGPTを使っている大学生の割合は11%。「使ったことはあるが日常的には使っていない」と回答した人が最も多く44%でした。
「日常的に使っている」「レポートの時だけ使っている」「使ったことはあるが日常的には使っていない」の回答を合わせると58%。約6割の大学生がChatGPTを使った経験があることになります。
【ChatGPT】就活では4人に1人が「生成AIサービス」を使っている
転職サービス「doda」が運営する「dodaキャンパス」の調査によると、26.5%の大学生が「就職活動でChatGPTなどの生成AIサービスを利用したことがある」と回答しています。
「就活のどのような場面でChatGPTなどの生成AIサービスを活用したか」
「就活のどのような場面でChatGPTなどの生成AIサービスを活用したか」という質問には、以下のような回答が寄せられました。
- 企業の志望動機の作成:63.6%
- 自己PRの作成:62.8%
- 面接練習:24.0%
- 添削:2.5%
- その他:14.9%
志望動機や自己PRの作成で利用している人が多く、文章作成の時間短縮のために利用していることがわかります。
限られた時間を有効活用しなければならない就活生にとって、作業時間を短縮することは重要なため、ChatGPTを使っていると考えられます。
【LIMO・U23編集部】大学生たちのChatGPT活用方法4選!
日常的にChatGPTを使っている人もいれば、そうではない人もいることがわかりました。ChatGPTを使う大学生はどのように活用しているのか、LIMO・U23編集部員たちの声をもとに、実例を交えながら紹介します。
ChatGPTを使ったことのない方も、大学生の活用方法を参考にして利用してみてはいかがでしょうか。
ChatGPT活用方法 1. 就活のES作成
就職活動では、志望理由や自己PRを記載する「エントリーシート(ES)」が必要ですが、内容は浮かんでもどのように書けばよいかわからないこともありますよね。
このようなときには、ChatGPTに文例を書いてもらうことで、簡単に志望理由を作ることができます。その際、単に「志望理由を考えて」と指示しても、良い志望理由は書けません。
自分で事前に下調べしたうえで、企業概要・自分の経験・就活サイトに掲載されている良いESなどをChatGPTに読み込ませてから作成させると良いでしょう。
ChatGPTは書かれた文章の言葉から判断して回答するため、これらの内容が書かれたサイトのURLを入力するのではなく、文章自体をコピーしましょう。
また、生成された文章はあくまでも「たたき台」として使うのが良いですね。自分自身の手でオリジナリティを持たせる視点は忘れずに持っておきたいものです。
ChatGPT活用方法 2. 課題のアイデア出し
課題やレポートを書くときには、まずはアイデアを考えることが大切です。しかし、なかなか良いアイデアが思いつかないこともあります。
このとき、ChatGPTに何個かアイデアを出してもらうことで、別の視点から課題を考えることができます。
今回は試しに「明治維新の文明開化についてレポートを書かなければなりません。関連するアイデアを5個挙げてください」とChatGPTに投げかけたところ、以下のような回答が提示されました。
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出所:LIMO・U23編集部がChatGPTにより生成
【LIMO・U23編集部員からの質問】
明治時代の文明開化についてレポートを書かなければなりません。関連するアイデアを5個挙げてください。
【ChatGPTの回答】
明治時代の文明開化に関連するアイデアを5つ挙げます:
1. 西洋文化の導入:
明治時代には西洋文化が積極的に導入されました。洋式の服装、建築、教育制度、法律、技術、言語、食文化などさまざまな面で西洋の影響が感じられました。2. 教育の近代化:
文明開化の一環として、明治政府は教育制度を近代化し、洋式の学校を設立しました。これにより、国内の教育水準が向上し、知識の普及が促進されました。3. 社会制度の改革 :
明治政府は、封建制度を廃止し、平等な法の下での社会を推進しました。これにより、階級社会から近代的な社会への移行が進みました。4. 産業革命と近代化:
文明開化は産業革命とも連動しており、日本の産業が急速に発展しました。鉄道、工業、鉱業、通信などの分野での近代化が行われ、国内経済が成長しました。5. 外交政策の変革 :
明治時代には、外交政策も大きく変化しました。不平等条約の改正や新たな国際関係の樹立により、日本は国際舞台での存在感を高め、西洋列強との平等な対等な関係を築きました。
これらの要素が、明治時代の文明開化の中核を形成し、日本を近代国家へと導く重要なプロセスでした。出所:LIMO・U23編集部がChatGPTにより生成
もちろん、生成された内容が正しいかどうか調べる必要はありますが、この中からテーマを選んで課題を進められる可能性はありますね。
ChatGPT活用方法 3. 長い文章の要約
論文などの長い文章を読むときには、要点を把握することが重要です。
しかし、長くて大事なところがわからなかったり、文章自体が難解だったりして読むのに時間がかかる場合もあります。
要点だけをとりあえず知りたいときは、ChatGPTにその文章を入力し、要約させると良いでしょう。
英語の文章でも、訳して要約するように指示すれば日本語で要点を教えてもらえます。その要約をもとに、自分にとって必要な情報か見極めることができるのです。
ChatGPT活用方法 4. レポートの添削
レポートを自分で添削すると、誤字脱字の見落としがあったり、筋道が通っていないところに気が付かなかったりするものです。
そこで、ChatGPTにチェックしてほしいことを入力して添削させることで、より良い文章にできます。
自分で見直す回数を減らせるため、レポート作成の時間短縮にもなります。
【ChatGPT】実は苦手なこともある!「痛恨の誤回答」も紹介
ここまで活用方法についてご紹介しましたが、ChatGPTにはデメリットもあります。
ChatGPTを上手に使うためには、デメリットをきちんと理解することが必要です。そこで、ChatGPTでできないことについてご紹介します。
最新の情報を出せない
ChatGPTは最新の情報をもとに文章を生成しているわけではありません。また、無料版(GPT-3.5)と有料版(GPT-4)でも学習状況が異なります。
そのため「答えられない」「誤った内容を答える」こともあります。
最新情報を調べたいときには、自分で検索するほうが良いでしょう。
まちがいが含まれることも!「痛恨の誤回答」実例を紹介
ChatGPTが学習している時の情報であっても、必ずしも正しいことが書かれているわけではありません。
たとえば、「少年よ、大志を抱け!」と言った人物について尋ねると、以下のように回答されました。
ChatGPTの誤回答例:「少年よ、大志を抱け!」って誰の名言?
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出所:LIMO・U23編集部がChatGPTにより生成
【LIMO・U23編集部員からの質問】
少年よ、大志を抱け! は誰が言った?
【ChatGPTの誤回答】
「少年よ、大志を抱け!」という言葉は、 日本の詩人である北村透谷 (きたむらとうたに)によって言われ ました。北村透谷は明治時代に活動し、その詩文で知られています。 この言葉は、若い人々に大きな夢や 目標を持つことの重要性を訴えるメッセージとして広く知られています。
出所:LIMO・U23編集部がChatGPTにより生成
この言葉は北村透谷(きたむらとうこく)ではなく、クラーク博士が言ったものです。
このように、聞き方によっては誤った情報が出される場合もあり、注意しなければなりません。
また文献を示すように指示しても、出された文献が存在しない場合もあります。
そのため、ChatGPTの回答を使用する際には、その内容が正しいかどうか自分で確認する必要があるでしょう。
ChatGPTが「できること・苦手なこと」を知って上手に活用を!
今回は話題のChatGPTについて、大学生がどのように使っているのか、そして気をつけるべきポイントについてご紹介しました。
時間短縮に繋がるなど便利な点が一方で、ChatGPTが出力した文章は正確でないことも多く、注意する必要があります。
まだ使ったことがないみなさんもChatGPTの特徴や「できること・苦手なこと」を理解し、上手に活用してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 株式会社RECCOO「【Z世代のホンネ調査】大学生のChat GPT活用状況、使用率は14%(2023年9月)」(PR TIMES)
- 転職サービス「doda」 「4人に1人」の大学3、4年生が、就活において「ChatGPT(生成AIサービス)」を利用(2023年7月20日)(PR TIMES)
- OpenAI ChatGPT
LIMO・U23編集部